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第五話:田中経理の冷たい視線!~経費の壁と愛の証~

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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2025年04月26日 09:00 JST ID:moe_jimny

ジムニーのキーホルダー、経費で落ちると思ったのに…!

田中さん、冷たい…!

でも、ジムニーへの愛は負けないぞ!

#経費の壁 #ジムニー愛 #田中さん

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萌は、初任給で買ったジムニーのキーホルダーを、嬉しそうに田中恵子に見せた。

「田中さん!見てください!

ジムニーにそっくりなキーホルダーなんです!」

しかし、田中はいつものクールな表情で、萌の期待を打ち砕く。

眼鏡の奥の目が、冷たく光る。

「それは経費で落ちません」

萌は、予想外の言葉に戸惑う。

「え…?でも、ジムニーのために買ったものなのに…」

田中は淡々と説明する。

「経費として認められるのは、業務に必要なものだけです。

キーホルダーは、個人的な所有物ですから」

萌は、経費の線引きの厳しさを痛感する。


萌は、キーホルダーを経費で落とせなかったことを、少し引きずっていた。

会社の廊下で、田中の姿を見かけるたびに、視線を逸らしてしまう。

田中は、萌のそんな気持ちを察しているようだが、特に何も言わない。

その冷たい視線が、萌には少し辛かった。

萌は、田中に話しかけるきっかけを探していた。

でも、なかなか勇気が出ない。


その日の夕方、萌は残業をしていた。

書類の山を前に、小さくため息をつく。

カチャリ。

オフィスのドアが開く音がした。

すると、田中が萌に声をかけた。

「桜木さん、お疲れ様です」

田中は、萌にコーヒーを差し出した。

湯気が立つマグカップ。

「これ、差し入れです」

萌は、田中の優しさに驚き、そして感謝した。

「ありがとうございます、田中さん!」

田中は、少しだけ微笑んだ。

その表情は、普段のクールな田中とは違う。

どこか、温かい。


「仕事は、お金のためだけにするものではありません。

でも、お金は、仕事をする上で、とても大切なものです」

田中は、自分の仕事に対する考えを、静かに語り始めた。

萌は、田中の言葉に耳を傾ける。

彼女の目は、遠い過去を見ているようだった。


田中は、過去の自分の経験を語り始めた。

お金に苦労したこと。

仕事で挫折したこと。

そして、お金の大切さと、仕事のやりがいを、

少しずつ理解していったこと。

萌は、田中の意外な過去に驚きながらも、その言葉に深く共感した。

胸の奥に、じんわりと温かいものが広がる。

「お金は、夢を叶えるための力になります。

でも、夢を叶えるのは、お金だけではありません。

自分の情熱、努力、そして、周りの人たちの支えが必要です」

田中は、萌に静かに語りかけた。

「桜木さんは、ジムニーが好きなんですね。

その気持ちは、とても素晴らしいと思います。

でも、仕事とお金は、また別のものです。

それを理解することも、大人の一歩です」

萌は、田中の言葉に、ハッとした。

ジムニーへの「愛」は大切だ。

でも、仕事とお金は、また違う。

萌は、少しだけ大人になった気がした。


萌は、田中に笑顔で答えた。

「田中さん、ありがとうございます!

少し、分かった気がします」

萌は、改めて自分の仕事を見つめ直した。

お金のためだけでなく、自分の成長のため。

そして、誰かの役に立つために、頑張ろう。

萌は、そう決意した。

そして、ジムニーへの愛も、大切にしよう。

それは、仕事とは違う、自分の心の支えだから。


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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2025年04月26日 17:00 JST ID:moe_jimny

田中さんに、キーホルダーのこと、色々言われちゃった。

でも、最後に優しい言葉ももらって、ちょっと感動。

仕事とお金って、難しいけど、頑張るぞ!

#経費の壁 #田中さん #仕事とお金

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次回予告!

萌:「田中さん!私、もっと経費について勉強します!」

田中:「フフ…いい心がけね、桜木さん。そして、経費は愛よ。」

次回、第6話:萌、経費を学ぶ!~田中経理の熱血指導~

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