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第十四話:ジムニーと泥沼!〜初めての企画と大失敗〜

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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2026年01月10日 09:00 JST ID:moe_jimny

オフロードイベント、ついに企画実行!

初めての主催、ドキドキするなぁ。

絶対成功させるぞー!

#オフロードイベント #初主催 #ジムニー

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萌は、雪山での遭難を乗り越えた。

「これからは、もっと積極的に行動しよう」

そう決意した萌の次なる挑戦は、

地元の遊休地を活用した「オフロード体験イベント」の企画だった。

前回の社員旅行での失敗。

それは、萌にとって最高の教訓だ。

今回は、入念な準備をした。

資料を集め、先輩たちに相談し、

会場となる遊休地も何度も下見に行った。


「萌ちゃん、気合入ってるな!」

佐藤先輩が笑う。

田中経理も、企画書をじっと見ていた。

萌は、自信があった。


イベント当日。

空は、朝から厚い雲に覆われていた。

予報は、曇り。

「大丈夫だよね…?」

萌は、空を見上げる。

しかし、その不安が的中する。

浜松は、記録的な大雨に見舞われた。

バケツをひっくり返したような雨が、

容赦なく降り注ぐ。


会場は、あっという間に文字通りの泥沼と化した。

準備したテントは倒れ、

コースは水浸しだ。

参加者からは、不満の声が上がり始める。

「これじゃ、オフロードどころか、泥遊びじゃないか!」

萌の顔から、血の気が引いていく。

初めての企画で、まさかの大失敗だ。

責任を痛感し、萌は落ち込んだ。

「どうしよう…」


泥沼と化した会場で、ジムニーの走破性が試される。

参加者の安全を確保するため、

萌は自ら先頭に立ってジムニーを運転した。

「皆さん、落ち着いてください!

ジムニーなら、大丈夫です!」

泥を蹴散らし、水しぶきを上げながら進むジムニー。

萌は、必死に参加者を励ます。


ジムニーの走破性が、泥沼の中で新たな可能性を見せる。

本来、オフロードイベントで想定されるレベルを超えた泥。

しかし、ジムニーは、その極限状況でも力強く進んでいく。

「すげぇ!あのジムニー!」

「こんな泥の中でも走れるのか!」

参加者たちは、泥まみれになりながらも、

ジムニーの力強さに感動し、歓声を上げた。

萌は、その光景を見て、胸の奥が熱くなった。


初めての企画は大失敗に終わった。

多くの参加者が途中で帰ってしまった。

萌は、責任を痛感し、涙が止まらなかった。

オフィスに戻ると、田中経理と佐藤先輩が待っていた。

田中経理はいつものクールな表情だ。

「桜木さん。これが、仕事の厳しさよ」

淡々と告げる。

しかし、その目に、萌への優しさが滲んでいるのが見えた。


佐藤先輩が、萌の肩に手を置く。

「萌ちゃん、大丈夫だ。

失敗は、最高の経験だぜ」

力強い言葉。

「泥だらけになった分だけ、強くなれるんだ」

萌は、二人の言葉に、じんわりと温かさを感じた。

経験から学ぶことの重要性。

この失敗が、萌が仕事の厳しさを知る最初の「挫折」となった。

だが、同時に、泥沼の中で、オフロードイベントの奥深さを知った。

そして、次回の企画に向けて、萌は新たな決意を固めた。

ジムニーが、萌をまた一歩、大人にした。


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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2026年01月10日 17:00 JST ID:moe_jimny

オフロードイベント、大失敗…。

まさかあんな泥沼になるなんて。

でも、ジムニーはすごかった!

田中さんと佐藤先輩の言葉、心に響いたな。

次こそは、絶対成功させるぞ!

#初主催失敗 #泥沼 #次こそ

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次回予告!

萌:「雫…私、このまま地元にいていいのかな?」

雫:「萌…私だって、悩んでるんだから…」

次回、第15話:ジムニーと涙!〜雫の危機と萌の決意〜

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