第十三話:ジムニー雪道!〜冬の配達とまさかの遭難!?〜
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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2025年12月10日 09:00 JST ID:moe_jimny
雪!寒いけど、ジムニーと配達頑張るぞ!
まさか浜松で雪道走るなんて。
遭難だけは勘弁してほしいなぁ。
#雪道ドライブ #ジムニー女子 #配達
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冬の浜松。
萌はジムニーで、雪深い山間部へと向かっていた。
特産品の配達だ。
街中はほとんど雪がないのに、
山に入るにつれて、景色は一変する。
白い雪が、道を覆い始めている。
ジムニーのワイパーが、雪を必死にかき分ける。
ひんやりとした空気が、車内にまで伝わってくる。
未舗装の奥地へ進むにつれて、雪はさらに深くなった。
道は、もはや白い壁のようだ。
急な吹雪に見舞われる。
視界が真っ白になる。
「うそ…こんなの聞いてないよ…」
萌の声が震える。
ジムニーのタイヤが、雪に足を取られる。
ハンドルが重い。
スリップしそうになるたび、心臓が「トクン」と跳ねる。
道は完全に雪で覆われ、どこが道なのかも分からなくなった。
萌は、遭難しかけていることを悟った。
携帯電話も圏外だ。
「どうしよう…」
極限状況での孤独感。
不安が、萌の胸に押し寄せる。
その時だった。
ジムニーの車載無線から、声が聞こえた。
「桜木さん、聞こえますか?」
田中経理の声だ。
冷静で、落ち着いた声。
「現在の位置と、周囲の状況を報告してください」
萌は、田中経理の指示に従い、必死に状況を伝えた。
頼れるのは、無線だけだ。
萌は、この無線機を父がジムニーに付けたことに感謝した。
「パパ…ありがとう…」
「萌ちゃん!聞こえるか!
雪道はな、攻めるんだよ!」
今度は佐藤先輩の声だ。
無茶な助言に、萌は一瞬戸惑う。
「え、攻めるって…?」
田中経理が間髪入れずに言う。
「佐藤先輩の言葉は気にしないでください。
桜木さん、冷静に、一つ一つ操作してください。
ジムニーの雪道走破能力を信じて」
萌は、二人の言葉に集中した。
田中経理の冷静な指示と、佐藤先輩の無茶な助言。
その二つの声に導かれ、萌は必死にジムニーを操作した。
タイヤが雪を噛み、車体がゆっくりと進む。
ジムニーの新たな可能性を、萌は感じていた。
そして、自身の運転スキルも、極限状況で試される。
汗が、背中を伝う。
仕事への責任感が、萌を突き動かす。
「絶対に、特産品を届けないと…!」
吹雪が少し弱まった瞬間。
萌の目の前に、小さな山小屋が見えた。
無事だ。
ジムニーは、萌をこの極限状況から救い出してくれた。
泥だらけのジムニーが、雪を被っている。
それは、萌の新たな「勲章」だった。
萌は、ジムニーのハンドルを強く握りしめた。
この相棒となら、どんな困難も乗り越えられる。
そう、確信した。
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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2025年12月10日 17:00 JST ID:moe_jimny
雪山で遭難しかけたけど、無事配達完了!
田中さんと佐藤先輩の声が頼りだった!
ジムニー、雪道でも本当にすごいんだね。
また一つ、ジムニーと私、強くなった気がする!
#雪山サバイバル #ジムニー最強 #成長
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次回予告!
萌:「社長!私、オフロードイベントの企画を立て直したいです!」
岩田:「おお、萌ちゃん!失敗は最高の経験だ!さあ、泥沼を乗り越えろ!」
次回、第14話:ジムニーと泥沼!〜初めての企画と大失敗〜




