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第十話:エリートとの距離!〜父は知らぬ恋(?)の行方〜

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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2025年05月15日 09:00 JST ID:moe_jimny

社員旅行も終わって、今日から通常業務!

まさか速水さんと仕事で一緒になるなんて!

ちょっとドキドキするなぁ。

#地域活性化 #コンサル #仕事モード

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社員旅行の砂浜BBQが終わった後。

萌は、速水蓮と改めて言葉を交わす機会を得た。

夕焼けが、砂浜をオレンジ色に染めていく。

「桜木さんのジムニー、本当に頼りになりますね」

蓮が静かに言った。

彼の目は、萌のジムニーに向けられている。

萌は少し照れる。

「はは…ありがとうございます!」

ジムニーでのハチロク救出劇。

その活躍を間近で見た蓮は、萌のジムニーに感銘を受けていた。

互いの車やアウトドアの趣味について、少しだけ親睦を深める。

都会のエリートである蓮が、こんなにも自然や車に興味があるなんて。

萌は、蓮の意外な一面に、心が躍った。


萌が蓮が父親・巌と同じ会社に勤めていることを思い出したのは、その後のことだった。

「あれ?速水さんって、パパと同じ会社の人だっけ…?」

不思議な縁を感じる。

どこか、くすぐったいような感覚だ。


数日後。

萌は会社の地域活性化プロジェクトで、蓮と連携することになった。

蓮のコンサルティング会社が、プロジェクトのサポートに入ることになったのだ。

萌は驚きを隠せない。

「まさか、速水さんと仕事で一緒になるなんて!」

仕事を通じて、蓮との関係が深化していく。

萌は、蓮のスマートな仕事ぶりを間近で見る機会を得た。

論理的で的確な分析。

無駄のない動き。

萌は、彼のプロフェッショナルな姿勢に、尊敬の念を抱いた。


ある日、プロジェクトの打ち合わせ後。

蓮が、ふと都会での葛藤を萌に漏らした。

「東京でのコンサルタントの仕事は、

常に数字に追われ、競争の毎日です」

彼の声には、少し疲労が滲んでいた。

「桜木さんのように、

地域の人と直接触れ合い、

『本物』の価値を見出す仕事に、

私は惹かれています」

蓮の視線が、萌に向けられる。

萌の純粋な地域への情熱。

それが、都会での競争に疲れた蓮の心に、

静かに、しかし確実に、影響を与えている。


蓮は萌に、こんな提案をした。

「もしよろしければ、

地域の隠れた魅力を巡るドライブに、

ご一緒しませんか?」

萌は快諾した。

「はい!喜んで!」

萌の心臓が「トクン」と鳴る。


蓮は、萌のジムニーをじっと見つめた。

そして、的を射た発言をする。

「桜木さんのお父様は、

ご自身の愛車をカスタムできないから、

娘さんの車に情熱を注いでいるんでしょうね」

萌は驚いた。

蓮は、父の気持ちを、こんなにも正確に理解している。

萌は、蓮との関係が父親の知らないところで進んでいることに、

ほんの少しの罪悪感と、新しい世界の予感を感じる。

それが、淡い恋心の始まりなのかもしれない。

萌の胸には、期待と、少しの不安が入り混じっていた。


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桜木 萌 @新卒ジムニー女子 2025年05月15日 17:00 JST ID:moe_jimny

速水さんと仕事で一緒になるなんて、びっくり!

スマートでかっこいいし、意外な一面も見れて。

ドライブのお誘いもされちゃった!

パパにはまだ内緒だけど、ちょっとドキドキするなぁ。

#速水さん #地域活性化 #秘密の予感

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次回予告!

萌:「パパ!新しい車は買わないよ!ジムニーは私の翼なんだから!」

巌:「なんだと!萌!パパの愛がわからないのか!?」

次回、第11話:ジムニーVS父!〜伝説のゼロヨンと私の決意〜

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