式典【一】の[十七]
「……静兄上、それが本心なら俺は受け入れるしか有りません」
苦笑すると、烈鋼は長椅子から立ち上がる。
「……今日は力尽きるまで手合わせ願えませんか?」
鞘から太刀を引き抜くと、烈鋼は静に問い掛けた。
「……いいよ、ボコボコにしてあげる」
忠宗から大太刀を受けとると、静も立ち上がって頷く。
広間から二人は中庭に移動すると、それぞれ獲物を構え向かい合う。
静と烈鋼は妖力を放出し、大太刀と太刀に己の妖力を纏わせて行く。
「……参ります!!」
「来な、遊んで上げるよ」
烈鋼が跳躍して静に斬り掛かり、静は大太刀で受け止めるとそのまま大太刀を振って吹っ飛ばす。
「おや、二人とも元気ですね。同母の兄弟ですし……夜行性だからでしょうか?」
薄い衣を着た彩華が外に出ると、手合わせする二人を見て思わず苦笑いする。
「僕も同じ夜型だけど……あそこまで戦闘狂でもないからね。はい、彩兄上」
外に上半身裸のまた外に出ると、蓮は小瓶を彩華に投げた。
「これは……?」
小瓶を受け止めると、目を丸くして彩華は蓮に聞く。
「死者の香りを誤魔化せる僕のオリジナルだよ。大抵なら香油で誤魔化せる」
欠伸を我慢し、蓮は彩華に答えた。




