表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
亡国の皇女と若き帝  作者: 玉白美琴
黒刀の章
5/63

黒刀【一】の[三] 

「中級妃桃里が何か企んでいるみたいだね」


ここは下級妃達が茶会を行う東屋。


三人の中級妃達が愉しそうに話をしていた。


「宦官を人質に取った癖に……今度は御渡り無いからって騒いで……馬鹿みたい」


「あの女は昔から私に執着していましたね」


三人は互いに意見や愚痴を溢すと、一気に紅茶を飲み干した。


「僕達の臣下も、格家で宦官しているから……下手に動けないし……命まで狙われたら帝がヤバい」


「人手不足に護衛不足……」


「格家さえ何とか出来れば……」


「……全て片付くのですよね?」


二人が悩んでると、もう一人が笑みを浮かべ聞く。


「……何かやる気?」


「……でも、大丈夫かい?あの子達は……」


「あの四人にも良い薬になるかと思います」


二人は止めようとするが……一人は頭にヴェールを被ると笑みを浮かべ、東屋から去っていくのだった。




「桃里様、下級妃彩華(さいか)様が御目通りを願って居ますが……どうなさいますか?」


「下級妃ごときが、先触れも無く我が宮に来るとは何て無礼な!!」


侍女長から聞いて、桃里は大激怒すると扇を握り締める。


「水でも撒いて追い出せ!!」


怒りのまま桃里は侍女に命じた。



「……」


玄関の前で待っていた所、彩華は頭から水を掛けられて目を丸くした。


「貴様のような下級妃など御呼びでない!!早々に去れ!!」


終いには侍女長に言われる始末……。


「……はは、それは仕方ありませんね。……では戻る事にします」


水に濡れた彩華は、笑みを浮かべるとその場から去る。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ