式典【一】の[八]
「イカサマ博打だなんて……文にもお前かいてなかっただろう!?初めて知ったぞ!?」
「うふふ、書いたら怒られると思ったからよ。勿論黙っていたわ」
「お前!!それ見付かったら死罪だからな!?」
「あーらぁ?兄上は捕まるオマヌケに見えるの?そんなドジ私も光君も踏まないわよ」
ぎゃいぎゃいと、翼揚と駿嵡は言い合いを始めてしまう。
「兄弟ってどこでも仲良いのね」
「そうだなー」
芽と狼王は、そんな二人を微笑ましそうに見ていた。
あれから落ち着いて三十分後。
「やっぱり、水竜って言う半端に頭キレる奴に目を付けられたのが……一番痛手だな。そいつさえ居なかったら一夜だけでお前が表舞台に出る必要なかった」
改めて狼王は振り返ると、胡座をかいて座る。
「帝と約束したからね、仕方無いわ」
けろっとした様子で芽は言うと、翼揚が淹れた茶を飲む。
「……水竜って……あの軍師ね?あの子、まだまだ詰めが甘いのよね。軍略っての?あれだって元々は彩鬼皇子と、今回助け出された鴉家の子が担当していたし……中途半端に後釜に座っちゃって把握できて無いんだもん」
翼揚も思い出すように言うと、溜め息を付いた。




