黒刀【五】の[四]
芽を先頭に、三人が地下牢に降りると、美しい少年や男達が牢に囚われていた。
「順番に開けるからちょっと待っててね」
声を掛けると、芽は光宛と水竜にも鍵を渡し、手分けして地下牢を開ける。
「……紫色の髪……?」
「神世の国の皇女!?」
「何故我等を助けに……」
宦官達は牢から出ながらも、口々に芽を見て声を上げて行く。
「今代の帝に協力してくれって頼まれたのよ、私は必ず約束を守る主義だしね。……これで頼みは果たしたわ」
満足そうに芽は言うと、背を向けて去ろうとするが……。
「……今更、牢から出られたとしても……仕えるべき主達は処刑されこの世に居りません」
年長らしい青年が下に俯いて言う。
「そうです、我等だけ生きても意味がない」
「生きて恥を掻くくらいなら……いっそのこと死ぬしか……」
他の年長の青年達も悲観して訴える。
「えっ?ちょっと……何言ってんのよ?あんた達馬鹿?せっかく五体揃って生きてるんだから……主失っていても自分達で歯を食い縛って生きなさいよ。何甘えた事を言ってんの?」
心底呆れた顔をして芽は三人に詰め寄る。
「……えっ……」
「ですが……」
「……?……」
芽に言われて年長の青年三人は思わず目が点になった。




