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黒刀【五】の[一]
芽達が格家に向かうと、警護していたと思われる武官や兵達が既に死んでいた。
「……首が全て一太刀で斬られている……?」
水竜は死体を見て眉を潜め……
「しかも、抵抗受けてないよ?」
冷波も困惑する。
「……一撃で仕留める何ざ……影でも名が知られた奴じゃないと無理だぞ?」
煌牙も確認して目を細めた。
「……うん、いやー、偶然だなぁ?きっと殺し合いでもしたんじゃないかしら?」
棒読みで明るく芽は言うと、屋敷へ向かって行く。
……まさか……月一族か……?
光宛は気付くが、芽に続いてその場をとおり過ぎる。
門を開けると、闘えない者達が身を縮こませていた。
「……呂白は何処に居るか分かる?」
「……おっ奥の書斎に居ります!!」
下女に聞くと、怯えながらも答えた。
「そう、ありがとう」
礼を言って芽は土足のまま中に入って行くのだった。
一方、書斎では……。
……何故月一族が生きて居られるのだ!?確かに二十年前、月一族共々……わし達で暗殺した筈なのに!!
恐怖で震えながら長椅子に呂白は座っていた。




