黒刀【四】の[八]
確認した芽は桃里に近付くと、平手打ちした。
「なっ……何するのよ!?」
右頬を平手打ちされ、桃里は芽に叫んで怒鳴り付けるが……。
「黙りなさいっ!!あんたや父親の命令下一つで、多くの人間が逆らえずに命を落としたのよ!!それを知らないなんて言わせないわ!!」
「あっ……」
芽に言われて、ようやく気付いたのか桃里は顔を青ざめさせて言葉を失くす。
「それに、帝の命を狙った以上、一族連座による処刑は免れないわ」
「そっそんな……」
更に芽から聞いて桃里は涙目になるが……。
「それが貴女達が犯した大罪なの。これが現実なのよ」
「あぁ……そんな……」
芽に言われて、桃里はへたり込んだ。
「最期は一族の長の姫として死になさい、私に言えるのはそれだけよ」
「うっ……」
芽の言葉が心に響き、桃里は泣き崩れる。
「……お優しいのですね、罪人に罪を自覚させるなんて……」
「……別に?罪を知らぬまま死ぬよりも、罪を知って死んで欲しかったのよ。この世には人を殺しても何も思わない者や、楽しみを満たすために人を殺す人の皮を被った化け物も居るわ。だからわたしはあの女に人の罪を教えたかっただけ」
水竜に芽は悲しそうな表情で答えた。




