黒刀【四】の[五]
「……妖華妃に水を……?ふふ……そうですか……水をあの方に……」
水竜は桃里から聞いて楽しそうに笑う。
『……何がおかしいのよ!?』
訳が分からず桃里は怒鳴るが……。
「…いえ、貴女がそうしたなら私は構いません。……ただ、面白い事をなさると思いましてね」
にこやかに水竜は笑みを浮かべると、打刀を構える。
『何を訳の分からないことを!!私を馬鹿にして!!許せないわ!!』
桃里は怒ると身体を赤くさせ、水竜に襲い掛かった。
「琉流水月月花」
笑みを浮かべ、水竜が打刀を振るうと、水竜の姿が四人に分身して桃里の足を斬り付ける。
『ぎゃあああっ!!』
両足の腱を斬られ、痛みに悲鳴を上げながら桃里は、人の姿に戻ると後ろに倒れ込む。
「弱体化していても……箱入り娘には負けませんよ」
再び一人に戻った水竜は笑みを浮かべ言い切った。
「……冷波は大丈夫でしょうか?」
心配そうに水竜は呟くが……。
「……がしゃどくろ三体同時とか無理なんだけど……一体相手にしている間に攻撃されるとか……無理……きつい……」
中庭の木の上に逃げた冷波は、嫌そうな顔をして呟くと、真下で冷波を探すがしゃどくろ達を見詰める。




