黒刀【四】の[二]
……さっきの桜の言葉……私と烈鋼にしか聞こえていなかったって事は……聞こえる対象者が二人だけって事ね。
私を主として烈鋼が認めたから太刀になったって事は……元に戻れるのかしら?
北に向かって走りながら、芽は考えを纏めると、黒刀を見詰め首を傾けた。
……もし、姫様と帝の間だけで、桜の声が聞こえ帝の姿が得物になったとしたら……主が仰有っていた古の盟約を果たしたと言う事か!?
隣を走りながら光宛は驚愕していた。
……あいつ何かより、俺がずっと側に居たのに……。
内心、光宛は悔しくて溜まらず打内に秘めて我慢する。
「……妖気を感じるわ!!例のがしゃどくろと、誰かが闘っているみたい!!」
気付いた芽が光宛に叫ぶ。
「この妖気……火家の者ですね」
光宛も頷いた。
「行くわよ!!」
「御意!!」
芽が走り出し、光宛も後に続く。
『このまま、食い殺してやるわ!!』
「ふざけんなっ!!」
口元に近付けられ、煌牙はジタバタもがくが逃げられない。
「させないっての!!」
その時、風のように走る少女が現れ、鞘から太刀を引き抜く。
「咲流剣術黒炎業火一刀!!」
そのまま、高く跳躍した少女は太刀を振り下ろした。




