黒刀【四】の[一]
北の森では、巨大な骨と煌牙による闘いが繰り広げられていた。
煌牙は腰から刀を引き抜くと、鞘を振り飛ばして構える。
刀身に炎の妖力を纏わせると、地を蹴り跳躍した。
「火流十の型炎獣王牙!!」
真下に居る巨大な骨に向かって太刀を振り上げ、斬撃から炎の獅子が牙を剥いて襲い掛かるが……
『ふん!!』
巨大な骨によって、炎の獅子が簡単に凪払われてしまう。
「くそっ!!これもだめかよっ!!」
空中で反転し、煌牙は飛び退くと、巨大な骨から離れ地面に着地する。
『弱体化の香、流石禁止香なだけはある。百戦錬磨のお前がこう容易く弱体化するとは思わなかったわ。残念ね……本来なら一撃で私を倒せたのに……』
「……抜かしやがれ!!小細工有でしか闘えねぇがしゃどくろに言われたくねぇよ!!」
巨大な骨、がしゃどくろが歯を鳴らして笑うと、煌牙も笑って言い返した。
『減らず口を叩けないようにしてやるっ!!』
両腕を振り上げて、がしゃどくろは煌牙に襲い掛かる。
……身体が重いっ!!……
気付いた煌牙は顔をしかめると、それでも避けようと後ろへ跳躍するが……
『つーかーまーえーたー!!』
がしゃどくろに右足を掴まれ、宙吊りにされてしまう。
「くそがっ!!」
思わず煌牙は叫んだ。




