黒刀【三】の[八]
烈鋼が形を変え、着ていた着物が地面に落ちると、その上に一振の黒い太刀が乗って居た。
「……まさか……刀になった……!?」
びっくりして芽は叫ぶと、黒い太刀を持ち上げる。
ーー煉獄の太刀ーー黒刀ーー。導かれし姫よ、得物を取って闘うのだ、己の答えを見付けるために……。
「はぁっ!?ちょっ……訳分かんないんだけど……桜!!説明しなさいよ!!」
桜に向かって芽はぶちギレて怒鳴り付けるが……。
「姫、さっきから桜に何を仰っているのですか?」
「……まさか……あんたには聞こえてないの?」
光宛に聞かれて芽は目を見開く。
「聞こえてませんが……取り敢えず帝が刀になったのは見てました。……如何なさいますか?」
不思議そうに光宛は首を横に振ると、困った顔をして問い掛ける。
「……仕方無いわね、こいつを得物にして闘うわ。桃里の場所は?」
溜め息を付くと、芽は光宛に聞く。
「北の方角です」
光宛は頷いて答えた。
「そんじゃ、さっさと行くわよ!!」
「はいっ!!」
芽が元気良く号令を掛けると、光宛も返事をして二人は地を蹴り走り出す。
桜は二人を見送り、桜の鬼が楽しそうに笑みを浮かべていた。




