黒刀【三】の[六]
……やっぱりそうだよな……。俺には強さも覚悟も足りない。
芽に言われて、烈鋼は悔しくて手を握り締める。
「……でもね、貴方みたいに自分の本音をさらけ出して、臣下を守るために他人に対しても真っ直ぐに向き合って頭を下げる君主も凄いと思うわ」
「……えっ……?」
芽に言われ、思わず烈鋼は顔を上げた。
「私から見ると、貴方はまるで駄目な駄目駄目帝よ!!」
ズビシッと指差して芽は烈鋼に言い放つ。
ガーンッとショックを受けて烈鋼は石化するが……。
「それでも、誰かに頼る強さも私は必要だと思うの」
柔らかく微笑んで芽は言うと、光宛に視線を移す。
「……やれやれ、姫様が御望みならば俺は刃として叶えるまでです」
肩を竦めると、光宛は困った顔をして言う。
「……覚悟はよろしいですね?」
「……えぇ!!」
光宛に聞かれて芽は力強く答えた。
「そこの貴方、この私が協力して上げるから感謝しなさいよ!!」
ビシッと芽は烈鋼を指差して、上から目線で告げる。
「………」
芽から聞いた途端、烈鋼は涙を流す。
「えっ!?ちょっと!?何泣いてんのよ!?」
急にポロポロ泣き出した烈鋼を見て、思わずびっくりして芽は慌てしまう。
何で泣いてるのか……俺にも分からねぇ。ムカつく女に上から言われてマジでムカつく。




