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清掃

作者: 深色 想

風が強すぎる。

諦念って《おもって》清掃


風が吹いている。

ぼくは白い歩道橋の上。

どんな強い風が吹こうともビクともしない

全てを諦めたような歩道橋の上で、

バス停の前に「違法駐車じゃないか?」と

不安になるくらいの場所に停まった車を見つめる。

風が吹いている。渦巻いている。

地面に横たわったビニール袋が

命を吹き込まれたように

車の周りを流れている。

もっと強く吹けばいいのに。

もっと強く

もっと強く吹いて全てを吹き飛ばす竜巻になるんだ。

荒れ狂う渦巻きはバス停を吹き飛ばす。

窓が割れる。

誰も傷ついてほしくないから、

人はみんな避難させておく。

ここにはぼくだけ。

どんどん風は強くなって、

次第に巨大なビルを薙ぎ払う。

天空をまうビルは少し滑稽だった。

地面が揺れる。

歩道橋もビルの後を追いかけるように回り始める。

上へ、上へと。

飛ぶことを思い出したかのように、

ぼくたちは羽ばたき続ける。

命を思い出したかのように。

生きることを思い出した鉄筋は

全てを捨てて飛び出す。

君は邪魔だと。

これでいいんだ。

そう諦念って目を閉じた。

思い出した命はぼくの胸を貫いた。

これで良かった。

そう思いたかった。

ありがとうございました。

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