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「そうですけど、なんで分かるんですかね。」
「変身を解いていないからぐらいしか考えつかないかな?」
「そうなんでしょうけど、映っている場所って家とかない場所ですよね。」
変身を解いていないのはまだわかるが、だとしてもこの先には川と橋ぐらいしかなかったと思うのだけど。そんな私の考えが顔に出ていたのか
「結衣、何もないのは私たちも知ってるから。」
何もないところにあの子行く理由を考えても特に思いつかないから
「私、そこらへん探索してきます!」
私はそう言って窓から飛び出した。
―――
「私、そこらへん探索してきます!
じゃないよ!」
飛び出して行った同僚である中根結衣を追うために飛び出そうとすると
「待ちなさい。」
蕾さんに止められてしまった。
「結衣を止めようとしても無理であるのはわかっているでしょ。それよりも魔法少女を襲う子について考えましょう。」
確かに結衣はトラブルメーカーであり今まで止めたようとしても止まりはしなかったため蕾さんの考えは正しいと思えた。なので追うのをやめて結衣がいっていた子について考えるのを手伝うことにした。
「話会う前に、襲う子とか呼ぶのめんどくさいのでなんか仮名でもつけません?例えばコートマンとか」
「命名のセンスがなさすぎないかしら?面倒だからキルにするわ。支部長命令です。反論は認めません。」
横暴すぎる気がするが自分でいい呼び方が思いつかないので特に何も言わない。それよりキル(仮)がなにを目的としておりどこか犯罪組織に所属しているのかを確認しなければならない。
「キルが犯罪組織とかに属していたとした場合どうしますか?」
「おそらく所属していないと思うわ。それよりも制限をかけていることについてあなたにいわなければならないことがあるわ。」
制限をかける。といっても簡単なことではなく魔法少女に行うならより複雑になってしまう。だから初めて聞いたときは栄がいなければどうなっていたかと思ったほどだ。それに、私に言わなければならないこととはなんなのだろうか?
「制限の量は全くかかってないといってもいいぐらいの制限だった。そして制限を解いたことで今まで感じ取れなかった力を感じられる子も出てきているわ」
蕾さんはそんなありえないようなことを言った。