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旋律の調律者  作者: 退学者
星屑中心の章
2/8

1:突然の死!

ピシ


静かに音を立て新たな世界への入口を作っている。


ピキ


音が変わる。それはそろそろ入口ができる合図でもある。


ビキ


亀裂はガラスのように無数の破片となりヒビからは光が漏れている。


あとはただ、壊すだけ。


パキン


◇◇◇


「んーいい天気!」


雲ひとつない快晴。私は手を伸ばしながらそう声を漏らした。


「・・・けど、これはどういうことだ?」


亀裂から出た先、新たな世界。

見る限りここはどこかの都市の中のようで、様々な人が行き交っている。

だが、私に視線を向ける者は1人としていなかった。


「うーん、これを見ても驚かないってことはこの世界は既に攻められたあと・・・いやそれにしては流石に慣れすぎている、なら今でも攻められている?」


この世界のことは分からないまま疑問が増えていく。しかしそれを解決する術はない。


「・・・まあ考えても仕方ないし、とりあえずこの世界について調べてみよう。」


解決が困難なのならば自分で調べるしかない。

私はとりあえずこの都市の中心部分に向かおうとした。


しかし


ビービービー


「ん?何この音。警告音?」


突然謎の音が都市中を覆い尽くした。

私にはこの音が何かは分からない。だがここの住民は何かを知っているようで、次々に屋内へと逃げていく。


やがて外にいるのは私だけになってしまった。


「・・・」


周囲は閑散としている。


「・・・これは何かまずいものが来るってことでいいよね。」


その予想は当たった。


バキ


空からなにかが割れたような音が聞こえたと思うと、空には巨大な亀裂ができており、そこから異形の形をしたなにかが続々と現れだした。


「・・・なるほど、この感じ天久(てんきゅう)は何回もこの世界に攻めてきてるようだ。」

「でもどうして天久(てんきゅう)はここにこんなに興味が・・・うん、分からない。」


結局謎は謎のまま。


「いやー、この世界も問題が大きそうだ。」


手を前に出す。

すると手の周りに光が現れ、何かの形をしながら凝縮していく。

それは剣の形へと変貌を遂げた。


「私も暇ではないんでね、どいてもらうよ。」


そう言い天久(てんきゅう)に向けて剣を振ろうとした。


だが


「・・・え?」


何故か天久(てんきゅう)は既に全て斬られていた。

私は一切剣を振るっていない。


ドーン


辺りには空にいた天久(てんきゅう)が落ちて地面と音を奏でている。


・・・高い場所にいた天久(てんきゅう)も斬られている。けどここに来てから天久(てんきゅう)を撃退できそうな物を見ていない。ということは、星鍵(せいけん)


コツ、コツ、


後ろから誰かの足音が聞こえ、即座に振り返る。


「・・・子供?」


そこにいたのは何やら特殊そうな服を着ている2人の少女であった。


「初対面にしては大層な言い口ですね。」

「あ、ごめん。つい。」

「・・・にしても、逃げ遅れる人は久しぶりです。あなた、どこの出身ですか?」

「え、あー・・・遠いところ!ここから。最近ここに来たからあんまりここの常識に慣れてなくて。」


私の身分を明かすと少々厄介なことになる。それでつい咄嗟に嘘をついてしまった。


外界人(フィシカル)の方ですか。何故こちらに?」


おそらく外界人(フィシカル)とは外国人のことを指すのだろう。ならばそれに乗るしかない。


「えーと、私はおばあちゃんと2人で住んでたんだけどおばあちゃんがこの間亡くなっちゃって、おばあちゃんにここに行きなって言われたから来たの。」

「・・・すみません、余計なことを聞いてしまいました。」

「いいよ全然。仕方の無いことだったし。」


「まだ天久(てんきゅう)の脅威は終わっていません。すぐにシェルターまで案内しますね。」

「うん、ありがとう。」


どうやら乗り切れたらしい。

私は安堵で少しばかり息を漏らす。


「・・・ねえリルちゃん。」


すると私達の会話が終わったのを見てか、もう1人の少女が口を開いた。


「キララ、どうしたの?」

「大変言いにくいんだけど、あの人・・・」


その少女は私に指を指す。


・・・なんだか嫌な予感がする。


「・・・星鍵(せいけん)の気配がした。」


あ、終わった。


第1話:突然の死!

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