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北里の初恋

近未来2030を走る⑨


 滅多にお客と話す事は無い北里だったがロングのお客でもあり、サービス精神を発揮して世間話に花が咲いた。それ以来、月に一度の割合でタクシー依頼の電話が鳴った。

 個人タクシーは名刺を配るのが普通と思われているが、北里は営業は一切しない。彼女に名刺を渡したのは特例で、北里の初恋の女性に似ていたからかも知れない。初恋は北里から告白した訳でもなく女性とは結ばれることは無く、そのまま自然消滅となった。そして、いつの間にか恋愛の対象が変わり車と結婚していた。

 北里は飯能から総理を乗せ一路都心に向かった。途中、警察の検問を受けたが、全くフリーパスで都心の環状線を越えた。緊急災害時は環状線から都心に車を乗り入れる事は出来ない。2030年の今でも緊急事態にはその法律が生きているのだ。

 北里は新宿まで来て改めて地震の大きさに気がついた。途中も酷い有様だったが、唯一助かったのは自動運転車が止まっている為、ハンドル捌きだけで良かったことである。

「何とか着けそうです。」北里は首相官邸までもう少しのところまで来た事に安堵した。

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