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西岡の愛車はジャガー

近未来2030を走る⑤


 クラブのサーキットを走るには「持ち込み」と「レンタル」がある。北里は仕事を引退してからは出来るだけ身軽であることを心掛け、レンタルで十分と考えている。

 二人は受付でコース確認を済ませ、幾つかの書面にサインする。一枚はサーキットの使用申し込みともう一枚は任意保険の用紙、更にもう一枚が「安らぎ保険」である。「安らぎ保険」はサーキットコースで稀に起きる事故の保険で、人が運転しているためコースアウト、追突がたまに起き亡くなる人もいる為だ。

 「今日は前を走らせてもらうよ」西岡の走る気は十分だった、北里は西岡がタイムトライアルを目論んでいるとみて「分かった。お手柔らかに!」と答えた。

 サーキットコースは郊外でありながら都市部の様な景観をしている。つまり、十年前の東京を忠実に模していて、中身が空洞の「張りぼての映画の撮影セット」と言って良かった。西岡はタクシーを走らせていた頃に乗せたお客の「急いで!!」まで思い出した。

 「東京タワーが有れば完ぺきなんだが」

 北里はかつての街並みに想いを馳せた。

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