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トラベラーズ~時の流れは少年と共に~  作者: マッキーryo
七つの大罪 応仁の強盗乱
5/10

第四話 星海の渡航者

あの〜・・・


誠に申し上げにくいのですが水曜日投稿はやめにします。


なぜかと言うと、水曜日投稿すると私が溶けてしまうからです。まぁそういうことです。


では、どうぞ。

 会議をおわら終わらした後、結界を張り仕事を終わらした俺たちは土御門の館に帰った。


「何が起こってるかわかったしまずは凛斗に報告かな。」


「うんそうだね。」


 通信端末を取り出し凛斗へ報告を始めた。


「凛斗。土御門有宣、もとい桜春に接触に成功し、この時間異常の原因も発覚。」


「よくやった。奏多、麗蘭。で、もう幕府と接触したのか?」


「勿論。あの日野富子とも接触したし。」


「進みが早いな・・・」


「というわけで定期連絡は終了。次はいつ?」


「3日後。」


「了解。」


 通信を終了し桜春のところに向かった。


「ねぇ春さん。」


「なに?」


「この前言ってた、『星海の渡航者』ってなに?」


「当然の質問だね。もうすぐご飯だし、その時に話そうか。」


 そう言って、障子を開いた。するとそこには豪華な日本食が並べられていた。日本食なのは当たり前なのだが。


「もう、できてたんだね!」


「今日は久しぶりに料理をしたわけだけど、味見したし多分大丈夫。」


 俺からすればこれはただの日本食にしか見えないのだが麗蘭にしてみれば違うらしい。


「懐石料理ね!」


「うん。そうだよ!一応作り方ぐらいは習ったんだよ。」


 俺たちは言われた場所に座った。すると俺は4人分置かれていることに気がついた。


「あれ?もう1人くるの?」


「うん。勝元さんがね。」


(細川勝元がくるの!?)


 すると門の方で太い声が響いた。


「入るぞー。」


「言ってたら来たね。」


 ガタンと障子が開くとそこには勝元がいた。


「きたぞー春・・・ってなんだ、お前さんたちも一緒か。」


 俺たちは唖然とした。勝元は桜春が女性だと知っていたのだ。


「ああ。春から話は聞いている。未来人なのだろう?」


 俺は頷いた。すると勝元は俺を見つめた。


「ふむ。でお前さんが奏多かな?春の性別を見抜いたという。」


「え、ええ。」


 すると勝元はニッと笑った。


「オレと同じだな!」


「勝元さんと奏多は多分同じ眼を持っているんだよ。」


「そんなことより、早くメシ食おうや。」


 すると桜春は頷いた。


 俺たちは手をあわせて2人揃っって、いただきます!、と言ったのだが、勝元と桜春はきょとんとした。


「ねぇ、それってもしかして未来の文化なの?」


 今度は俺たちがきょとんとした。


「うん。料理を作ってくれた人に対して『いただきます』っていってお礼をいうのが礼儀だって習ったんだけどなぁ。あ、ちなみに食後は『ごちそうさまでした』っていうんだよ。」


 すると桜春の顔から微笑みがこぼれ落ちた。


「そういう意味で言われるとちょっと嬉しいかも・・・」


「うむ、そりゃ言われた側は嬉しいだろうな。」


 俺たちは箸を動かし始めた。


「じゃあ、『星海の渡航者』について話そうか、といっても話せることなんて少ないけど。」


 箸を進めながら桜春の話に耳を傾ける。


「『星海の渡航者』というのは、もちろん星の海を渡ってこの世界にやってきた存在のことさ。」


「それって、異星人ってこと?」


「異星の生命体であることに。元々人の形は取っていなかったんだよ。この星の一番知能が高い生命体の姿を真似ただけなんだ。それで、世界各地に散らばった同胞たちは自らを『星海の渡航者』と言ったのさ。」


 前髪を上げて眼を見せた。


「この五芒星は未来を観測する能力なんだけど、この星に降り立った地点では毎日の観測が可能だったんだけど人間の色に染まっていってね、能力も1/365.2422になったんだよ。」


 すると麗蘭が混乱し始めた。


「え、ええと?1/365.2422というと・・・」


「一年に一回ってことだ。」


 と即座に俺がフォローを入れた。


「続けるよ。結局はほぼ普通の人間と同じになったということなのさ。」


「もう何回も聞いているがやはり俺にゃまだまだ難しい話だなぁ。」


 俺や麗蘭は理解しているが世界観が広すぎてまだまだ理解できていないというところだ。


「私がどういう存在かわかった?」


 俺も麗蘭も頷いた。


「じゃあご飯の続きね。」


 こうして2日目が終わった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ー3日目


 勝元との協議の結果、調査隊に参加することが決定した。というわけで本日も桜春と共に御所に向かい調査隊の人に挨拶してから隊を指揮する人に会いにいった。


「今日より勝元様の意向により調査隊に加わりました時真奏多です。」


「同じく、勒莉蘭明です。」


 すると典型的な文系男子のような人がいた。その人に書類をどっさりいただいた。


「紙か・・・。初めて使うかな。」


 まぁ勿論だ。紙なんてもう使わないから。使う紙は芸術用のものくらいだろう。本を開くとそこには漢字がびっしり並んでいた。


「げ、漢文?」


 麗蘭はびっくりしていた。俺もびっくりしている。


「簡易万能翻訳機持ってきといて良かった・・・」


 心の底からホッとしていた。


 俺が一番最初に確認したのが勿論分布だ。だが分布は示されておらず町ごとに症例が示されているだけだ。


「このデータは必要だな・・・」


 このデータと正確な地図を合わせて分布を調べることにした。


「情報は回収できたし、今日の作業はここまでかな。蘭明は?」


「ええ、大丈夫。帰ろうか。」


 俺たちは、土御門邸に帰った。その道中、麗蘭と俺でひとまず状況を話し合った。


「麗蘭は何を調べてたんだ?」


「私は発症からどれだけの期間、症状が続くのか見てたの。奏多は?」


「俺は町ごとの感染人数。」


 すると麗蘭は納得したように言った。


「地図と合わせるんだね。」


「その通り。」


 そんな話をしている間に着いた。


「ただ今帰りました〜・・・ってまだ帰ってないのか。」


「みたいね。」


「凛斗に地図との照合をお願いしようかな。」


 通信端末を出して凛斗にコールをかけた。


「凛斗ー。」


「ふわ・・・なんだ?まだ3日経ってないぞ?」


「いや、少しやってほしいことがあってさ。今からそっちにデータを送るよ。」


 すると凛斗が向こうで作業し始めた。


「いいぞ、送って。」


 俺はアルカディアに例のデータを送った。


「各都市ごとの感染者か。これを地図に合わせるんだな?」


「うん。頼んだよ。ちょうど暇してたから、依頼了解だ。麗蘭は?」


「私は大丈夫。けど、一応データは送っておくわ。」


「わかった。では、結果が出次第送る。ではまた。」


 と言ってブツッと切れた。


 夜になってようやく桜春が帰ってきた。


「春さんお帰り。」


「ただいまー・・・。」


「遅かったわね。疲れてるの?」


「今日はすっごい疲れた・・・」


 たしかに元気がない。


「じゃ、今日の晩ご飯は私が作るわ!」


「久しぶりに食べるなぁ、麗蘭のご飯。寮生活以来かな?」


「ふふっ、まぁたのしみにしときなさい!」


 すると桜春はまっすぐ奥の方を指差した。


「台所はあっち。冷蔵箱に色々入ってるから適当に使っていいよ。」


「オッケー!」


 そう言って台所の方に向かっていった。


「なぁ奏多。」


「ん?」


「おっけー、って了解って意味?」


「そうだよ。」


 そりゃそうかと思った。まだ英語なんてこの時代には無い。


「どう?この案件について解決できそう?」


「多分ね。優秀な上司が頑張ってくれてるよ。」


「あははは。というか本来なら私たちがやるべきことなのにねぇ。」


「ほーんとそうだよ。でも解決できなきゃ未来は変わっちゃうわけだし。自分たちのためでもあるってところ。」


「そうだよね。」


「まぁ、単純に困ってる人を見ると助けずにはいられないってのもあるけど。」


「優しんだね。」


「育て親に教えられたんだ。力があるなら、困っている人のために使いなさい、ってな。」


 すると桜春は寂しそうな顔をした。


「力がある者はそれをふるって他者を支配するために使う。それが当たり前の社会さ。でも、今はそういう存在が必要なんだ。だってそういう存在がいなかったらみんな勝手しちゃうでしょ?まぁでも、そう思うと土御門家は力こそ持っていたけれど支配とかしなかったのが不思議に思えてくるよ。」


「先祖代々優しい人だったんじゃない?」


「人を支配するとか、そういうことにあまり興味がなかったんだと思うよ。」


「悲観的だな。」


「奏多が楽観的すぎるだけだよ。」


 そうして話しているうちに麗蘭のご飯が出来た。










実は奏多が悲観的で桜春が楽観的だったんですよ、初期案はね。ただ家柄とか色々考えてたら変わりました。


というわけでまた次回にお会いしましょう!

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