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ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
96/101

96.「箱」、「小さな幸せ」、「あなたが大事」

「箱」


 箱の中にいる。取り囲む壁は砂煙の吹く空のようだ。実のところは荒野にいるのだ。にも関わらず、テレビがある。シャワーもある。トイレも小説もある。贅沢な環境ではないか。何が不満なんだと言われる。自由が欲しいと訴える。誰かが笑う。誰かが壁を叩いている。黙って折り紙を折ることにした。


 ーーー


「小さな幸せ」


 LINEだと「です、ます」で

 話しちゃうのなんでだろう?

「今日の夕飯は何がいいですか?」

「カレーがいいです」

 となる。

 同じ部屋にいるときは

「夕飯、何がいい?」

「カレー」

 なのに。不思議だ。

 LINEだと、簡単な会話でも

 胸がドキドキする。

 むこうも同じなんだろう。

 もう10年以上、一緒にいるのにトキメク。

 毎日、顔を見るとホッとする。

 一緒だと、マリオネットのような

 私でも歩けるんだ。

 だから、ずっと側にいてね。

 スタバでフラペチーノを飲むのが

 何より幸せだから。


 ーーー


「あなたが大事」


 もう10年以上、一緒にいるのに

 なんで外だとドキドキするのかな。

 優しいからかな。

 市内なら目的地まで車で送迎してくれる。

 荷物を全部持ってくれようとする。

 一緒に観に行った舞台で、

 飛んできた銀テープを拾ってくれる。

 全部、好きなんだよね。

 銀テープが大事なというよりは

 あなたが拾ってくれたものだから

 大事なんだよ。

 ナイショだけどね。


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