表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
95/101

95.「深夜」、「希望」、「睡眠薬」、「やまい」

「深夜」


 電車も飛行機も車も人も

 寝静まる頃

 日中の暑さも和らぎ

 シーソーのようだったメンタルが

 フラットになる

 まだ寝るのは勿体無いと

 コーヒーを淹れ

 小説を読み返す至福

 深夜、それは

 人生を堪能する

 黄金の時間


 ーーー


「希望」


 他人には悩みごとなんかない気がする

 自分が誰よりも一番深く悩んでいる

 そう思うのは自分のことばかり

 考えてしまうせいさ


 例えば恋に悩まされているとして……

 自分に気づいてほしい

 自分に笑顔を見せてほしい

 自分の気持ちを受け入れてほしい

 キスしてほしい

 すべてがほしい

 とか、きりがない


 けれど、それはすべて悩みではなく

 希望なんだ

 好きな人に対する希望


 そうやって、誰もが皆

 何かしらの希望を持って生きている

 だから、幸せそうに見えるんだ

 希望はひとそれぞれ

 比べてくよくよする必要なんてないのさ


 ーーー


 お前と関係を持ってから五年も経つのに、寝る前にしか思い出さなくてすまない。いや本当は忘れていたいんだ。だがそうさせてくれない。「私がいなくては寝られないんでしょう」。そのとおりだ。何度も別れようとしたのに。お前は水に浸かって青い涙を流す。でも、わかってほしい。今だけの関係なんだと。


「睡眠薬」


 ーーー


「やまい」


 明け方、目覚めてどんよりとした気持ちになる。今朝もシーソーは傾いたまま。仰臥した体を押さえてつけている。それを精一杯持ち上げ朝食を取る。気合で抵抗できるのはここまでだ。あとはシーソーの奴隷になって過ごす。ねえたまにはマクドナルドへ行かせてよ。今日も情のないシーソーのご機嫌を伺う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ