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ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
86/101

86.「味方」、「絵の具」、「偶然」、「霧」

「味方」


 キスをしたのはあなたが初めてと

 彼女は何も知らずに自慢するから

 私も顔には出さずに聞き流して

 夜明けの道の途中で分かれた


 胸のポケットからあなたの写真を

 取り出して見つめた


 あの時の言葉を信じきれない

 自分の弱さが憎い

 あなたの野望の共犯者になると

 決めたのに

 また写真を濡らしてしまった


 あなたのそばにいるためなら

 どんな役でもかまわない

 あなたの味方は私の味方

 上手くやってみせる


 ーーー


「絵の具」


 寂しい絵ばかり描いていたから

 カラフルな絵の具はへこまぬまま

 途方に暮れて友達に渡すと

 美しい海を描いてくれた


 色を混ぜて使うことさえ

 知らなかった

 好きな色を自分で作って

 心を塗り変えていこう


 ーーー


「偶然」


 偶然を装って再会して

 ぼくはきみの気持ちを確かめてみる

 あのとき愛しすぎて苦しいからと

 別れを選んだはずだよね


 きみはあわてて彼の腕に

 絡ませていた手をほどく


 なぜ嘘をついたの?

 そのことでぼくが傷つくとでも?

 正直きみはどうでもいいんだ

 きみの嘘に興味があっただけ


 目をそらさなくてもいい

 初めからきみなんて愛していない

 きみもぼくも自分しか愛せない

 同じ臭いを愛していただけ


 ーーー


「霧」


 五里より深い霧の中にいても

 必ず晴れると信じて生きる



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