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ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
84/101

84.「夜中」、「見栄」、「ライバル」

「夜中」


 窓の外で月が西に傾く頃

 時計の秒針は静かに時を刻み

 冷蔵庫は哲学者になる

 寝たふりをするぬいぐるみたちは

 私が眠るのを待っている


 ーーー


「見栄」


 傷ついていない

 あなたの恋人と噂されるのだから

 愛なんて求めていない

 ただ側いることを自慢したいだけ

 夜中にひとりで泣いたりしない

 あなたの冷ややかな笑みが美しいから


 ーーー


「ライバル」


 生まれたときから比べられていた

 おれたちは双子の兄弟

 高校生になって

 お前がエースストライカーなら

 おれは生徒会長

 可愛いあの子にふたりして恋をして

 お前がゴールを捧げれば

 おれはクールに壁ドン

「ごめん、彼氏がいるの」


 社会人になって

 お前が登山家なら

 おれはIT企業のCEO

 あの子は卒業と同時に結婚して

 今では可愛い二児のママさ


 珍しくお前とカフェで待ち合わせして

 互いの近況報告をしていたとき

 離れた席で小説を読む

 素敵な女性にふたりして見とれた


 恋愛は競争じゃないのに

 また張り合いそうな予感がする


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