75.「愛し合おう」、「平和の水」、「外殻」
「愛し合おう」
愛し合おう できる限り
多くの人たちと
考えてることが違っていてもいいんだ
握手したら温かい血が通っているって
わかるから
目の前にいなくても心で握手しよう
鏡の前で笑顔を見せたら
同じ笑顔で誰かと繋がっている
悲しいときは泣いてもいい
誰かがきみに心を痛めてる
愛しあおう 勇気出して
話しかけてみよう
思ったよりも簡単だから
思ったよりも仲良くなれるよ
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「平和の水」
喫茶店に入ると
まず出されるのが「お水」だ
大抵の人は飲み物を飲みに来たのだから
口を潤す程度で
余程喉の乾いている場合を除いては
ごくごく飲んだりはしないだろう
それがなぜ出されるのだろうか
思えば古来から人々は
生きるために水を求めてきた
作物や家畜を育てるため
そして自らの飲水にするために
確保を争い血を流してきた
逆に考えれば
水は争いを避けるためのアイテムであり
水さえあればある程度平和に暮らせるのだ
そのうえで話を喫茶店に戻せば「お水」は
「歓迎の意味も込めて
貴重な水を無償で提供する」
と客をもてなすと同時に
「ここは平和な場所だ」
とアピールすることで客を無意識のうちに
リラックスさせているように思える
あの「お水」は平和の象徴なのだ
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「外殻」
蝶が羽化した
蝉が羽化した
サナギの死と同時に
成虫は生まれる
抜け殻は死骸
成虫になった喜びと共に
捨てられた幸せな外殻




