表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
64/101

64.「満足」、「奇跡のふたり」、「恋人を仲直りさせるツアー」

「満足」


 連れて歩くと様になった

 きみはぼくの装飾品

 それ以外に理由なんてない

 街中で涙を流されてうんざりしてる


 ねえ割り切った関係だって

 何度も話したのを忘れたかい

 ネイルのストーンが取れている

 そういうところ嫌になったんだ


 ブランドバッグのひとつでも

 買ってやれば収まるのか

 今すぐに置き去りにしたいよ

 もうめんどくさいから


 きみは可哀想な人とつぶやいて

 雑踏の中に消えたけれど

 お金ならいくらでもあるし

 女ならいくらでもいるし


 意味不明

 理解する気もないけれど


 ーーー


「奇跡のふたり」


 ぼくはカマキリで 

 彼女はチョウチョだった

 ふたりは恋に落ちて一緒に暮らし始めた

 ぼくはベジタリアンになって

 彼女と花を探した

 彼女といれば葉っぱだって美味しかった


 すぐに別れるって 誰もが言った

 だけど予想を裏切っていた


 それどころか彼女を狙った

 別のカマキリと戦って撃退したから

 彼女はますますぼくを好きになって

 甘い生活を送ったんだ


 ある時 彼女が倒れてしまった

 ぼくは必死で看病したんだ


 すると彼女は2つの卵を産んだ

 そこからチョウチョの赤ちゃんと

 カマキリの赤ちゃんが生まれたんだ


 今は家族4人で

 お花畑に出かけているのさ


 ーーー


「恋人を仲直りさせるツアー」


 ただいま


 初めての宇宙旅行のお土産は月の石

 今どきネットでも買えるけど

 手ぶらもかっこ悪いから


 安いツアーだからボロい宇宙船

 めちゃくちゃ揺れて

 あなたの顔が浮かんだ

 効果てきめん


 『恋人を仲直りさせるツアー』


 あなたもハラハラしたでしょう

 着陸地点で待ち受けて抱きしめてくれた


 あなたと同じ重力で生きたいって

 心から思ったの


 だから今度は一緒に月へ行こう なんて


 宇宙恐怖症のあなたとまたケンカになる


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ