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60.「眠り」、「小説は二番目」、「行けばわかるさ?」
「眠り」
回された腕が作る
シャボン玉につつまれて
眠りの海に沈んでいく幸福
生まれる前に聴いた
音楽を思い出したの
夢の中で目覚める夢を見ている
ーーー
「小説は二番目」
可愛い女の子と噂になって
イケメンたちに囲まれていた日々
上っ面のお世辞と中身のない会話に
うんざりしていたの
偶然通りがかったあの公園で
小説を読むあなたを見つけた
思い切って話しかけた
あなたは戸惑って
少し難しいけれど面白いからと
本を貸してくれた
それからは同じ小説を読んでばかり
上辺だけ見てきた男の子たちは去り
隣にはあなたがいる
物語はハッピーエンド
ーーー
「行けばわかるさ?」
行く道が一つしかない場合もある
例えば生きるために
盗賊になるしかなかったとか
それでも生きてりゃ儲けもの
悪く言うやつは放っておけ
本当の道は
特別な誰かの為に伸びている
いつかひとりで歩む
その時がくるまで
ひとまず
お手並み拝見といこうか




