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50.140 字小説「夏」その二
「冬のカゼは阿呆が引いて夏カゼはバカが引くんだよ。要するにカゼ引く奴は皆イカれてる」宝の地図を見つけた兄は荒野の真ん中でシャベルを使い土を掘っていく。「今年は異常気象です。兄さんはバカじゃない」「そうかい」兄は宝箱を掘り当て開いた。嚔をすると中の砂金は全て風に散っていった。
お題
「夏カゼはバカが引くんだよ」
「今年は異常気象です」
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「夏の思い出作りにどう?」と僕は冗談めかして缶ビールでひとり乾杯した。夕日が沈もうとしている「夏のきみが一番きれいだよ」と逆光に目を細めた。さようなら、太陽。人類は地球をメタリックなシールドで包みこんで有害な紫外線から守り、これからはPMで空を再現する。シールドが最後の太陽を遮断した。
お題
「夏の思い出作りにどう?」
「きみが一番きれいだよ」
PM…プロジェクション・マッピング




