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ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
44/101

44.「きみは終着駅」、「居場所」

「きみは終着駅」


 気ままに旅を続けて生きる

 それがぼくだと思っていたけれど

 きみが目の前に現れたとき

 バックパックを投げ出したのさ

 きみの働くカフェの

 入り口の席に陣どって腕を組む

 きみに話しかける男をにらんで

 弱るきみを質問ぜめにした


 今ではきみの部屋から

 一緒にカフェへ行くけれど

 相変わらず入り口の席に陣どって

 きみを守るのさ

 それが ぼくの仕事

 そうさ きみがすべてさ


 ーーー


「居場所」


 大人たちは何もかも

 深刻に受け止めすぎる

 明日どころか

 来年の心配までしている

 息を吸って深く吐いて

 誰かが何かを欲しがったら

 半分だけ分けてやるのさ


 山の向こうに夕日が去る

 今日起こったことは

 もうこだわらない

 誰かが何かに困っていたら

 半分だけ手伝ってやるのさ


 理由もなくワクワクして

 まずい飯に塩かけて食う

 吹き出してる 自分自身に

 吹き出してる ここが好きなんだ

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