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ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
38/101

38.「想い」、「通過儀礼」

「想い」


 あなたに近づくほど苦しくなる

 あなたを愛するほど悲しくなる

 なぜ わたしの中に誰かを探すの


 わたしを見て


 ああ

 離れるべきだと

 わかっている


 けれど

 こころがついてこないの


 やっぱりあなたを

 愛しているから


 I love you


 ーーー


「通過儀礼」


 守るべきものについて考える


 ……兄かな


 自分に恋人はいない


 周囲の大人たちを見ると

 恋愛ほど恐ろしいものはないと思う


 胸をこがして苦しんだり

 ため息をついてうわの空になったり

 思い切って告白しても振られたり

 やっと結ばれたのにケンカしたり

 別れたり またくっついたり

 わけが分からなくなる


「恋ってそういうもんだ」

 と兄は切なそうだ


 恋は大人になるための

 通過儀礼なんだろうか


 いやだなあ

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