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27.「賽子(サイコロ)」、「恥知らずの饗宴」
「賽子」
盗賊たちの博打
退屈な夜の余興
2つの賽子を転がして下っ端は
ボスのおれと戦う
出た目の合計がおれより低いやつは
背中をムチ打つ
運のないやつはおれたち盗賊の
足を引っ張るだけなのさ
おれが出した賽子の目は8
臆病者が震えて振った賽子の目は赤2つ
見物者たちは笑う
ムチ打ち決定だ
臆病者は青ざめた
その時、1匹の天道虫が飛んできて
やつの賽子の赤い目に止まった。
仲間が吹き出す。
「ボス、こいつは9だ。七星天道虫のおかげだぜ。この臆病者が出した目は1+1+7で9になる」
見物者たちは大笑いする
おれも笑って
「お前は運がいい」
とそいつの肩を叩いた
ーーー
「恥知らずの饗宴」
地べたに這いつくばり
砂を舐めて生きることを
恥じたことはない
少なくともおれは
せせら笑うがいい
着飾った恥知らずたち
孔雀は羽をむしられるために
生きている




