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17.「春の小川へ誘われて」
輝く笑顔を向けられて
スカートの裾をしばった
あなたの手をとり
春の小川にくるぶしまでつかる
嘘でいい
誘ったのは
特別なコだからと言って
小さな流れに立つけれど
この思いは激しいまま
顔を上げられなくて
光る水面を見ていた
あなたを戸惑わせ
冷たいなら岸へ上がる?と逆効果
通りすがりの
子どもたちは
お似合いだと囃すから
苦笑いするあなたに
本当はすきだと言われたい
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(これはイシュリンに片思いする女の子の気持ち。イシュリンは軽い気持ちで「きれいな流れだね。小川に入ってみない?」と誘ったけれど、特別な感情はないと思う……)。(多分……)。




