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ネイチュの詩(詩)・その1  作者: ネイチュ
14/101

14.「魔法をかけて」

 庭の芝生を飛び回る

 モンシロチョウにからかわれ

 横座りになったまま

 編みかけの毛糸をほどく


 ああ

 小さなカーディガンに苦戦中なの

 ああ

 小さな息子にはもう

 小さいみたい


 不器用なの

 ケーキを焼いても

 スポンジはいつもぺたんこ


 魔法をかけて

 プレゼントを

 上手に作れるように



 “完璧を求めるから失敗に思えるけど

 最初からテキトーならうまく行ったと

 思えるはず ”


 ああ

 そういうあなたが一番の被害者ね

 ああ

 こころのハードルはもう

 下がりっぱなし


 不器用なの

 大事なことを

 伝えたいのに眼をそらしちゃう


 魔法をかけて

 愛してると

 たくさんキスをしたいから


 不器用なの

 あなたなしじゃ

 生きられないとわかっている


 魔法をかけて


 幸せなの



 ーーー


(エピローグをイメージしました)。

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