1ー19 「Cランク戦開始!」
次の日、今期2回目のランク戦が始まった。
1日目午前の部の、D・E・Fランク戦が終わり、いよいよ、午後の部が始まろうとしている。
「では、観客席で応援してますから、頑張ってくださいね!」
「ありがとう。行ってくる!」
慎二は桜に手を振り、控え室に入った。
「よし、準備完了っと!」
控え室で装備を整え終わり、ランク戦の会場に入った。Cランク戦の会場は大型のコロシアムで、円形のバトルフィールドの中に段差や壁などの障害物が設置されており、その周りを観客席で囲う様になっている。
試験者が全員揃ったらしく、中央にいた試験官が笛を鳴らし、ルール説明を始めた。
「これからルールの確認を始めます。今回のCランク戦は、先の連絡通りAからDの4つのブロック毎による『バトルロイヤル』です。AブロックはCランク450人の内、112人+Fランク1人の計113人で行われます。これから、皆さんには最後の1人になるまで戦ってもらいます。試験のポイントは生き残った順位と、敵から奪ったバンダナの数の分、加算されていきます。脱落条件は、気絶、降参、場外、そして、皆さんの腕に巻いてあるバンダナが相手に奪われた時と、相手に必要以上にダメージを与えるなどの反則行為をした場合となります。以上で説明は終わりです。これから1分後、鐘が鳴ったと同時に試合を開始します。」
試験官が去った後、慎二の周りからは色々と話し声が聞こえて来た。
「おい、なんでこの中にFランクが混ざってんだよ?」
「なんでそんな雑魚入れてんだ?」
「噂によれば、そいつ、魔法が使えないみたいだぜ?」
「魔法が使えない?冗談よせよ………っ!」
「…………。」
自身への罵倒に対して、慎二は顔色1つ変えずに集中し、鐘の音が鳴るのを待っていた。
ゴーン!
大きな鐘の音が学校中に響き渡り、Cランク戦が始まった。まず目をつけられたのは、Fランクの慎二である。
「おら雑魚!てめえのバンダナを寄越せっ!!」
「やっぱり来たか………!敵は3人!」
相手がこちらに突っ込んで来るのを見た慎二は、冷静に剣を引き抜き、相手の剣を受け流した。
「な、何っ!?」
相手はFランクだと油断をしていたのか、そのまま体勢を崩した。
「もらった!」
慎二はその一瞬の隙を見逃さなかった。瞬時に相手の懐に潜り込み、剣で腹部を斬り抜いた。
「ぐ………クソ……………っ!」
相手はこの一撃が効いたらしく、そのまま倒れ込んだ。勿論、訓練用の剣で斬ったので、ただの気絶である。
「よし、まずは1人。」
慎二は倒した相手のバンダナを奪い、腰のベルトに挟んだ。
「な、こいつ!?」
「どうせまぐれだ!気にするな!」
残りの2人は、最初の1人が倒された事で多少動揺しつつも、同時に慎二に攻撃を仕掛けた。
「複数からの同時攻撃!それなら………っ!」
慎二は後ろを見て、別の敵がいない事を確認すると、剣を強く握り締め………
「逃げるっ!!」
剣を鞘に収め、後方へと逃走した。
「はぁ!?」
「待て、てめえ!」
後ろの2人も同様に慎二を追いかけ走り始めるが、障害物を上手く使い、慎二は追手を撒く事が出来た。
「ふう、なんとかなったか………。」
慎二は息を落ち着かせながら、安堵の息をもらす。
しかし、それも束の間……
「きゃあっ!」
「うわっ!?」
障害物の壁の角で、別方向から来た者にぶつかり、慎二は反動に倒れた。




