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夢道の世界  作者: ジニー
第1章 夢の始まり
24/48

1ー21 「動き出す道」

翌日、慎二と桜、マリスタ達は村の門の前で、長老達の見送りを受けていた。

「この村に軍の応援を手配しておきます。」

「どうも。村一同精進致しますので、是非またお越し下さい。」

「では近いうちに。」

マリスタと長老は握手をする。

「ではこれで。………慎二君、桜君。行こうか?」

マリスタは慎二とマリスタにひと声かけて馬に乗る。

その慎二と桜は、健二と真琴と話をしていた。

「真琴さんと健二君は私達と別方向に行くんですよね。………しばらくお別れです。」

「うん、じゃあね!」

「か、軽い…………!」

桜が真琴の素っ気なさに驚いていると、真琴に両肩をがっしりと掴まれる。

「頑張れ、桜!」

「っ!?はい!!」

「よし!」

桜の元気な返事を聞いて、真琴はニカッと笑い桜から離れ、慎二の方を向き、悪戯げに笑う。

「良かったね、慎ちゃん!」

「うん、良かった。」

「へ?」

真琴はつい、唖然とした。いつもの慎二なら「何が?」とか、「え?」とか、どこか曖昧で素っ頓狂な返事が返ってくるからである。

「そっか…………!」

桜と同じで、慎ちゃんも成長しているのだ。真琴はどこか嬉しげに頷く。

「それじゃあね!」

真琴は慎二にとびきりの笑顔を送って、別れを終えた。

「ほらほら〜健二も!」

「お、おい!」

真琴は健二を2人の前に押し出した。

「……………。」

健二は不満気に2人の前に立つ。

桜は健二の前に手を差し出した。

「健二君もお元気で。」

「お………おう……………桜も元気でな?」

健二は桜の手を取り、軽く上下に振って離した。

「はい!」

桜はまた元気に返事をして、微笑んだ。

次に。健二は慎二の方に体を向け、キリッと睨む。

「健二、じゃあね。」

「…………………。」

慎二が挨拶するも、健二は睨み続ける。

慎二は諦めて離れようとした時、健二はスッと、慎二の前に拳を向けた。

「……………。」

「健二………!」

慎二は少し力強く、自分の拳を健二に合わせた。

「………また、会おうな?」

「うん、約束する。」

「約束、破ったら承知しないからな?」

この言葉の直後、健二の顔が緩み、微笑んだ様に慎二は見えた。

慎二と健二は拳を離したと同時に別れは終わり、慎二と桜はマリスタの方に歩いて行く。

その途中、ティアを腕に抱えながら暖かく見守るミラや、ダクの両親と、その新しい「子」も見えた。

慎二と桜は、この村が、また少しずつ新しい時代に歩みだしているのだと悟った。

「あの「2人」、仲良くなるといいですね。」

「そうだね。」

慎二と桜は互いに見合ったクスっと笑う。


慎二と桜は、それぞれの馬に乗る。

「もう、いいのかい?」

マリスタが2人に問うと、2人共こくりと頷いた。

「では、まずは【ヨルダム士官学校】を目指して、出発だ。」

マリスタが出発の合図を出したと同時に、後ろから真琴の声が聞こえた。

「2人とも〜お幸せに〜〜!」

「なっ!?」

それを聞いた途端、桜は顔を赤く染めて体を震わせ始める。

周りの人も、あの2人がそういう関係性なのだと分かり、笑顔で手を振りだした。

よく分からないまま、慎二も手を振り返す。

「それじゃあ、桜。行くよ?」

「あ、ああっはい!」

2頭の馬は、この始まりの村を出て、さらに東へと進み出した。

これから待ち受ける困難の数々を、2人はまだ知らない。

これで第1章が終わりです。第2章も頑張ります!よろしくお願いします!!

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