1ー8 「ランドベルで②」
慎二は、テーブルに地図を広げる。西が広い海に囲まれた1つの大きな大陸が載っていた。
「ここが今いる所だよ。」
地図の東の中央を指差した。
「う〜ん……。」
「慎二、ラクナってのは何処にあるんだ?」
「ごめん、分からない。ジャミルの記憶だと、確か、そこの詳しい位置はまだ分かっていないらしい。」
「え〜!?じゃあどうすれば良いの〜!?
真琴はテーブルをパタパタ叩いた。
「僕が思うに、多分この地図には載ってない。」
「……という事はつまり、地図の範囲外の方って事ですか?」
桜は地図の端、東の方に人差し指を置いた。
「そういう事になるね。」
「じゃあ俺らはとりあえず、地図の範囲外まで出る。それで良いんだな?」
健二の問い掛けに、3人は無言で頷いた。
「それはそれとして、他に何かこの村でやっておく事はありますか?」
「僕は明後日の送迎会が終わるまでは、この村から出れないんだ。だからその時までには……」
慎二は3人を見渡して、下に俯いた。
「何もやる事がない………。」
「「「え?」」」
3人は同時に声をあげた。
「え?」って言われてもね〜、と慎二が唸っていると、桜が「あっそうだ」と言って手を叩いた。
「なになに?なんか楽しい事でも思いついた?」
「剣を貰ったという事は、使うかもしれないって事ですよね?少し剣の練習をしませんか?」
「ん〜……まあ何もしないよりはマシかな。ちょっと待ってて。」
慎二は2階に上がっていった。
「え、今から!?」
「私やり方分からないよ?」
健二と真琴は不安そうな顔をした。
「大丈夫です。ちょっとやってみましょう!」
慎二は木の棒を4本抱えて降りてきた。
4人は家の裏に回り、それぞれ棒を1本手に取った。
「それで、どうするの?」
真琴は棒を縦にブンブンと振りながら言った。
「2人組に分かれて打ち合いましょう。私は真琴さんに教えます。北野君、健二君に教えてあげてください。」
「教えてって言われても、昔ちょろっとやってただけだよ?」
「振り方くらいで構いません。お願いしますね。」
そんなこんなで、いつの間にか日が暮れ、4人はダクに指定された店に向かって歩いていた。
「桜って教えるの上手いんだね。私ちょっと振れるようになっちゃったよ!」
真琴が剣を振る真似をした。
「そんな事ありません。真琴さんの筋が良いんですよ。お2人はどうでしたか?」
「あ、えーっと……。」
健二が頭をかいた。
「健二の方が僕より上手いかもしれない……。」
健二の陰で、慎二がうな垂れていた。
「な、何があったんですか?」
「軽く打ち合ったんだけど、力量で俺が押し気味になると、慎二がすぐ転んじゃって、練習にならなかったというか……。」
健二が慎二の様子を伺いながら話した。
「な、なるほど……。」
「やっぱり慎ちゃん、運動神経なさすぎだよね〜。」
真琴がズキンと言った。
「あっちょっと真琴さん!そんな事言っちゃだめですよ!」
「え?別によくない?ホントの事なんだし。」
「や、やめてください!北野君、全然そんな事ないですからね!?」
桜が慎二を慰める様に言った。
「………。」
すると、慎二は3人を抜かす様に早足で歩き出した。
「おい、真琴。謝った方が良いと思うぞ………。」
「そ、そだね……。あの、慎二?さっきは……」
真琴が言う前に、慎二は立ち止まり、3人の方に振り返った。
「本当に真琴の言う通りだよね。僕は駄目だな〜。もっと頑張らないとね。」
笑ってそう言った。
3人は、怒っているのかと思っていたため、狐に鼻をつままれた様な顔をした。
「ほら、早く行こう!ダクが待ってる。」
再び慎二は前を向いて歩き出した。
3人は何も返せぬまま、同じ様に笑って、慎二の後についていった。
ダクとはいつも行っていた店で夕食をとった。そして、村を出たらどこに行きたいか、何をしたいかなどを5人で話した。
その後、4人はダクと別れて家に帰ると、いろんな事があったせいか、4人はすぐに眠りについた。
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