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初心者フィールドの先の先は、初心者フィールドの延長にある

おねがいします


「さて、なんか時間も掛かったが、フィールドに出る準備を始めようかな」


称号のことも華麗にスルーし、歩き出した。

っと、そこでアイテムボックスを確認していないことに気がついた。


「そういえば、アイテムボックスを確認してないな。回復アイテムがあったら、すぐにいけるな」


そんなことを言いながら、メニューよりアイテムボックスを確認した。



[アイテムボックス:消費アイテムタブ1]

回復薬(初心者マーク)×5

解毒薬Ⅰ

解麻痺薬Ⅰ

非常食×5


アイテムが4種類入っていた。


「状態異常の回復薬もあるのか」


説明を確認した。


[回復薬(初心者マーク)]

初心者用回復薬。最大HPの70%を回復する。Lv10まで使用可能。


[解毒薬Ⅰ]

効果の弱い解毒薬。毒Ⅰの状態異常を回復する。毒Ⅱ以上は1段階ランクをさげる。猛毒には効果なし。


[解麻痺薬Ⅰ]

効果の弱い解麻痺薬。麻痺Ⅰの状態異常を回復する。麻痺Ⅱ以上は1段階ランクをさげる。


[非常食]

非常時にどうぞ。味はあまりよくないが、飢えはしのげる。



確認をひとまず終わらせ、考える。


「これならこのままフィールドでても問題ないかな」


ここ始まりの町には4つの門が東西南北にある。サイトを見たところ、北は[朝霧の森]、東は[新緑の草原]、南は[夕霧の森]、西は[深き沼地]がある。

東の[新緑の草原]は難易度が一番低く、西の[深き沼地]は毒の状態異常攻撃持ちが多くいる。北の[朝霧の森]は朝の時間は特殊なモンスターがでるらしい。南の[夕霧の森]は夕方の時間に特殊なモンスターがでるらしい。難易度でいうと西>南=北>東らしい。

βテスターが早速特攻して調べたらしい。

ちなみに、βテスターの特典はお金と精霊の引継ぎが可能らしい。


歩いて東門に入ったが、人の山で湧くたびにすぐに狩られる状態だった。


「ここら辺じゃ、狩れないな、かといって違う門から出るのはなぁ、初心者には厳しいな」


そのあと少し歩いたところで、だんだんプレイヤーも減ってきて、ついに人っ子一人いなくなった。


「なんか草原が終わって森に着いちゃったんだけど、まあ初心者フィールドだから大丈夫か」


森の名前は[小鬼の森]だった。


巨剣は目立つので双剣を携えて森に入っていった。

少し歩くとなんか不思議な感じがした。


「ん?なんだこれ」


ガサッ、草を掻き分ける音がした。

不思議な感じがしたほうから、定番のゴブリンがでてきて襲い掛かってきた。


[ゴブリン(剣)]

HP:350

MP:0


ギャギャギャギャ

変な鳴き声(ゴブリンの定番な)を出して、持っている剣を振り下ろしてきた。


「なっ!?」


ガキンッ、と音と共に咄嗟に双剣を抜いて、振り下ろしてくる剣に打ち合わせ……、られなかった。

そのまま俺は剣をふり貫いて、剣ごとゴブリンを切り飛ばした。


「え?え!?え!え~!な、なんで~!」


自身のステータスを思い出した。


「あ、そうか、確かにStrが600もあればこうもなるか、それに、あの不思議な変な感じは敵の気配だったんだな」


とりあえず、何とかなりそうなので何かの草をとったり、発見を使ってみたりして拾ったものを片っ端からアイテムボックスに放り込んでいった。

その間に何度かゴブリンに出会ったが、全部一撃で消し飛ばした。


さらに奥に行くと、

ゴブリン4、ゴブリンナイト2、ゴブリンアーチャー2、ゴブリンマジシャン1、ゴブリンリーダー1、合計10匹

の混成部隊に出会った。そして、出会いがしらに消し飛ばした。


「ここら辺の敵は初期だからやっぱり弱いな」


一撃で消し飛ばしているから、あまり敵の強さが分かっていない。


「もう少し奥にいってみるか」


ある程度倒したので奥に行ってみた。


少し歩いたところで広場に出た。


「なんだここは?休憩所かな、あ、セーフティエリアか」


ふぅ、と一息いれた。


「自分の体で動くって結構大変だな、体が疲れるって感覚がないのに疲れたよ、そうだ、どうせだから巨神剣を装備してみようかな」


早速、巨剣を顕現させた。何の前触れもなく、明らかに10M以上はある綺麗で神々しい巨大な剣が出てきた。少しボーっと見惚れたあと、ふと気付く。


「よく俺これ持てるな」


身長が1M満たない幼女が、13Mの巨大な剣を持っているという、異様で奇怪な光景が出来上がっていた。



その時、


ワァオーン


「ん?犬の鳴き声、いや、狼かな?」


突然遠吠えが聞こえた。タッタッタッタッ、何かがだんだん近づいてくる足音?がした。


「鳴き声に足音って、嫌な予感しかしない」


タンッ、ダンッ、

大きく踏み出す音と共に、正面に黒い巨大な狼が仲間をつれて現れた。


ポーン

〔サドンアタックボス[呪狼ヴァルゼン]にエンカウントしました、セーフティエリアは戦闘が終了するまで無効化します。特殊戦闘フィールドへ移動します〕


なんか理不尽な戦闘が開始した。


「セーフティエリアを突破とか。こんなボスいるの?……って、ボス!?」


[呪狼ヴァルゼン]

HP:36000

MP:6700


ヴォンヴォンヴォンヴォン、と吼えて、仲間というか取り巻きが明らかに威嚇している。ちなみに今確認したら、ここは[勇気の森]でなく、[黒血狼の森]だった。境界線はどこにあった。


「逃げ切れるわけないし、やるしかないか、ス(スフィを呼んだら虐殺が始まる気がするな)よし、頑張ろう。自分でここまで来たんだからな」


よし、では、


「かかって、こいや~」


なぜか関西訛り風で叫んだ。その掛け声を合図に、取り巻きがこちらに向かってきた。ヴァルゼンは動かず。


[ブラックウルフ(黒狼)]

HP:1780

MP:120


[ダークウルフ(暗狼)]

HP:1830

MP:100


[ブラッドウルフ(血狼)]

HP:2200

MP:620


ちなみに、[ブラックウルフ]が10匹、[ダークウルフ]が5匹、[ブラッドウルフ]が1匹の合計16匹。


巨神剣をしまい、双剣を装備。さらに身体強化のアーツ《スピードブースト》を発動し飛び込んだ。

[ブラックウルフ]と[ダークウルフ]は囲むように動き、同時に飛び掛ってきた。スピードは速いが直線的のため、迎撃は難しくない。右から来た[ブラックウルフ]を右の剣で叩ききり、その勢いのまま正面の[ダークウルフ]を切り裂く。左の剣は左を切り裂いたあと後ろに回し叩ききる。その間に[ブラッドウルフ]は真上から飛び込んできたので、双剣のアーツ《クロススラッシュ》を叩き込む。一撃で沈め、さらに周りをとまることなく仕留めていく。


ワァオーン、ワァオーン

あと、2匹というところで、静観していたヴァルゼンが遠吠えをした。


「なんだ!」


タタッ、タタッ、タタッ、タンッ、と足音がして、

さらに[ブラックウルフ]と[ダークウルフ]が各12匹、[ブラッドウルフ]が3匹の合計27匹が来た。


「呼ぶのかよ!なんか増えてるし、てかこれヴァルゼン倒さないと無限ループか!?」


ザッ、ザンッと裂いては倒し、斬っては吹き飛ばし、残りの2匹を仕留める。直後に2陣の狼どもが襲い掛かってきた。まだ止まることなく敵を切り伏せ続ける。


「一撃で倒せるといっても結構きついぞ、これ」


ちなみに倒してもステータスは不明。ちなみにステータスは鑑定などのスキルが必要。

ただし一度倒すとレベルは見えるようになる。黒狼:Lv21、暗狼:Lv26、血狼:Lv32、ちなみのゴブリンはLv3~6でした。この取り巻きのレベルは固定のようだ。


ワァオーン、ワァオーン

2陣の半数を仕留めたあたりで、再度ヴァルゼンが遠吠えを行った。


「ちょっと待て、残りの数じゃなくて時間なのか!」


タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タンッ、と足音と共にやってきた。明らかに足音が多い。

3陣は [ブラックウルフ]が32匹、[ダークウルフ]が20匹、[ブラッドウルフ]が12匹の合計64匹が来て、一気に襲い掛かってきた。


「これは無理ゲーだろ、敵の量が多過ぎる」


ここから攻撃がかすることも出てきたので、光魔法の《ライトシールド》を使用し、かわせない攻撃を防ぐ。[ブラックウルフ]の爪がかするだけでHP7割持ってかれた。直撃なら即死だろう。

回復薬(初心者マーク)をつかいHPを回復する。そして、剣を振るい続けた。2割を倒したところで、ヴァルゼンが遠吠えを行った。


タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タタッ、タンッ、とさらに足音が増えた。

4陣は [ブラックウルフ]が63匹、[ダークウルフ]が56匹、[ブラッドウルフ]が28匹の合計147匹が来て、一気に襲い掛かってきた。


「いい加減にしてくれ! 仲間か配下か分からないが、呼ぶ前に自分で掛かって来いよ」


ヴァルゼンに文句を言ってみたが、無反応。


「ここまで来て、死に戻りは悔しい気もするがきついな」


全体の1割を倒したところで、またヴァルゼンが遠吠えを行った。


タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタタッ、タタンッ、と更に増加。だから、足音が既に怖いから。

5陣は [ブラックウルフ]が806匹、[ダークウルフ]が513匹、[ブラッドウルフ]が324匹の合計1643匹が来て、一気に襲い掛かってきた。


ちなみに何で数がわかるかというと、ログに出現数が出ているからです。


「これは死に戻りかな~、広範囲攻撃魔法とか覚えてないし、回復アイテムも使い切ったし、それにMPも残り少ないからな~」


MP多く、さらに少しずつ回復するとはいえ、回復が追いつかないので、最大の90%以上を消費している。


「ん? 広範囲攻撃?」


何かが頭に引っかかった。そこでひらめいた。


「賭けに出るしかないか、このままじゃジリ貧だしな。………さて、巨神剣使って足掻きますか」


《ライトシールド》を使い相手の攻撃を防ぎ、双剣を鞘に収めながら《スピードブースト》を使用し、[巨神剣《神代》]を顕現させる。そしてすぐに力いっぱい回転斬りを行った。


「どりゃあ」


気合を込めて入れた一撃は、ヴァルゼンの取り巻きを切り裂き吹き飛ばし、5割近くの狼を倒した。さらに外側にいた生き残りが、一気に襲い掛かってくるので、もう一振りして3割、さらに一振りして残り2割を一掃した。集まっていたので振り回したときの衝撃はでも結構散っていった。


ポーン、ポーン、ポーン

〔特殊スキル開放条件をクリアしました、スキル[双刃紅葉]を開放します〕

〔特殊アーツ取得放条件をクリアしました、アーツ[絶対領域パーフェクト・サークル]を取得します〕

〔称号取得条件をクリアしました、称号[一気倒千]を取得します〕


「なんとかなったかな、それにこの巨神剣って衝撃波が出るんだな」


ふぅ、と息をつきながら言った。その時、Goaaaaaahとヴァルゼンが咆哮を発した。取り巻きよりも、さらに遠くにいたためか、かわしたか分からないが無傷でそこにいた。


咆哮を聞いた瞬間に俺は動いた。MPも残りがあったので、巨神剣のアーツを放った。


「いい加減に終われ!《山崩》!」


13Mもある巨剣をヴァルゼンの真上から叩きつけ地面ごと吹き飛ばした。


「続いて!《地割》!」


ヴァルゼンを地面ごと切り裂き、それと同時に衝撃で消し飛ばした。


ヴァルゼンは断末魔もあげることなく消えた。


ポーン

〔称号取得条件をクリアしました、称号[孤立戦陣]を取得します〕



「終わった~。しかし、確かにこれは山崩しに、地割れだわ。連続で放つ必要なかった気がする」


嬉しさ8割、呆れ2割で、崩れ落ちながら呟いた。ちなみにちょっとしたクレーターみたいなのと、谷が出来ました。


ポーン

〔サドンアタックボス[呪狼ヴァルゼン]を討伐しました。セーフティエリアを有効化します〕

【初回討伐ボーナス】

  太刀[ヴァルン]

【MVPボーナス】

  呪狼の魂核

【ソロ討伐ボーナス】

  短剣 [カースネイル]

【通常ドロップ】

  呪狼の呪魔核

  呪狼の鉤爪×3

  呪狼の爪×5

  呪狼の牙×5

  呪狼の毛皮×8

  呪狼の尻尾

  呪狼の肉(11kg)

  黒狼の爪×1025

  黒狼の牙×1038

  黒狼の毛皮×1076

  暗狼の爪×628

  暗狼の牙×636

  暗狼の毛皮×651

  血狼の爪×376

  血狼の牙×363

  血狼の毛皮×389



報酬をみて止まった。


「なんで、あ、そうか、アイテム総取りかつラックが異常だからか」


アイテム総取りといっても、ソロの場合はドロップ数が減るけどね。

納得できたが、ちょっと現実逃避した。ちなみにアイテムボックスを確認したところ、1ページに99個が20セット入り、それが10ページの合計19800個、200種類入るようだった。確認してなかったが、容量が十分にあってよかった。(余談だが、アイテムボックスの収納量はStr依存とのこと)


「しかし、双剣はでなかったなあ。これで作るか。確かNPCよりPCのほうが高品質出来易いんだっけ? これ全部売ったら値崩れしそうだからどうしよ。それに、なんか木材やら何かの草やら、他にも結構はいっているんだが、壊しても手に入れたことになるのか。……これも多いなどうしよ」


「大量に売れるところを探せば?」


「そんなところあるん………、スフィ?」


振り返った先にはスフィがいた。


「何で呼んでくれなかったのかな?呼んでくれるのを待ってたのに」


なぜか冷や汗が止まらず、体が勝手に震えだした。


「(何か言い訳を)ス、スフィに頼めばすぐに終わるのはわかっていたけれど、スフィに危険なことして欲しくないし、それにスフィにいいところを見せたかったからね」


「ふ~ん、ホントに?」


「勿論だよ、やっぱり自分の力で乗り越えなきゃならないこともあるからね」


「………わかった、かっこよかったから許す」


「そうか、ありがとう」


やっと冷や汗と震えが収まってきた。


「でも、もしも負けてたら………」


「ま、負けてたら?」


また震えが、


「ふふふ、負けてないからいいじゃない」


きれいなのに何故か怖い笑顔でスフィは言った。


「そ、そうか」


「うん」


「そ、そういえば、なんか戦闘中に音がなってたな、確認は、……町に戻ってからでいいか」


空気を変える為に、話しを変えた。この雰囲気を壊さないとヤバイ。


「町にもどるか、スフィ、行こう」


手をスフィに差し出しながら言った。


「うん♪」


立ち上がりセーフティエリアから出て、マップを見ながら町や向かった。

道中、気を良くしたスフィは、向かってくる黒狼や暗狼、血狼、ゴブリンを、片っ端から塵も残さず消し飛ばしていった。

モンスターには悪いが、機嫌が直ってよかったと思います。手を繋いだかいがあった。




Lv1→Lv23

巨剣Lv1→Lv41、双剣Lv1→Lv18、回避Lv1→Lv21、身体強化Lv1→19、発見Lv1→Lv8、魔力操作Lv1→Lv21、光魔法Lv1→Lv11、布防具Lv1→Lv3


呼んだ狼は、雑魚扱いのため、経験値の取得はほとんどなし。


ありがとうございます。


高レベル帯のため、レベルが鰻登り。


ありがとうございます。




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