称号と天空島と妖精と…………。
間違えて書きかけをあげてしまったので、あげ直します。
お風呂(なかなか大きい木製風呂)から出て、何故かあった瓶に入った珈琲牛乳を飲む。リビングでエドさんと少し話していると、シルフィが船を漕ぎ始めた。そのため、話しはこれぐらいにして、寝ることにした。
エドさん曰く、シルフィとメイドさんは同じ部屋の方が良いとのことなので、二人部屋(単純にベッドが二つの少し大きい部屋)を用意した。エドさんは一人部屋。
ちなみに、僕はスフィ、レンと一緒で、他のメンバーはまとめて別の部屋。まあ、精霊やドラゴンはベッドは無くてもいいらしいが、ベッドがあった方が気持ちよく寝れるらしい。
さて、まだ時間があるから、…………どうしようかな。天空島でも行こうかな。と、その前に使わない素材と武具は家の倉庫に入れておこう。作業場で自由に取り出せるからね。
あっ! そうだ。ステータス。称号が進化したから、確認を………てっ?…………あれ? 何も変わってないな。名前だけなのか?
って、何か出てるな。
〔固有称号の取得条件をクリアしています。取得しますか? 〈YES/NO〉〕
なして? てか、新しい称号って自動取得だったよね。
とりあえず、固有称号? は置いといて。
え~と。さっき取得した称号は、進化後は効果の対象が無生物から生物も入った感じか? てか、不滅も倒せるのか。…………この効果は必要か? そんな存在は他に倒し方があるだろう。
それで、多分この称号がクリア条件のひとつなのかな?
う~ん。固有称号か。………うん。YESをぽちっ!とな。
〔プレイヤーネーム“ニズ”固有称号[无と弌を司る神]を取得しました〕
プレイヤーネーム“ニズ”固有称号 って、これは運営や開発辺りが絡んでる気がする。
まあ、こんなこともあるか。
ひとり納得して、天空島への“小道”がある部屋に向かった。
てことで、いざ。天空島へ。
“小道”(淡く光る扉)を通り、天空島へ。
扉の向こうは、草原でした。少し離れたところに森があり、その先に小高い山がある。森があるってことは水源もありそう。ただ、雲の位置が低い。
「綺麗なところだね。主」
「うん。綺麗」
両隣にいるスフィとレンが言った。
「そうだね」
…………………ん?
「スフィ。レン。なんでいるの?」
「着いてきたに決まってるでしょう」
「うん。一緒」
いつの間にかいた。あれ? 部屋で寝てたよね。
「契約してるからね」
顔に出ていた様で、こちらが質問する前にスフィは答えた。
「そうか。まあ、いいか」
すぐ呼べるし、すぐに来れるのか。便利だな。………便利だよな?
しかし、
「綺麗だけど何も見当たらないな」
周りには特にこれと言ったものがない。自然は溢れているが。
「そうだね。ここは魔物の気配もないし、生き物の気配は………あるね。この気配は…………妖精かな」
「そうなのか。って、分かるのか?」
「勿論」
隣でレンも頷いていた。
分かるのか。僕は分からないぞ。
「行ってみる?」
スフィがこちらを見て言った。
「行ってみますか」
3人並んで歩き出した。
そういえば、この天空島? の名前って自分で決める訳じゃないのかな? アナウンスは流れなかったが。
歩いて行くと、森の中に大きな樹が見えてきた。それに伴い少し賑やかな音がする。
「この樹が家かな。いや、町かな」
「そうみたいね」
「うん」
話していると、こちらに気付いたのか話し声が無くなった。
警戒されているかな。
すると、ひとりの妖精(15㎝くらいかな)がこちらに来た。
[初めまして。私は天穹族の長のリルルールと申します。オプス様よりお話しを伺っております]
名前に“ら行”が多くない? それに天穹族っていったい。さっきから、話していることは分からないのに、意味は理解できるのがなんとも不思議だな。
まあ、とりあえずは、
「初めまして。ニズと申します」
挨拶は大事ですよね。
「私はスフィリアよ」
「レンティア」
さて、自己紹介を終わらせたから、
「話しを聞いているとのことですが、どういうことでしょうか?」
まあ、質問タイムですよね。てか、人? が住んでるところを勝手にあげちゃいかんだろう。
『主。もうひとつの島の方にも住人が居ましたよ』
『マジで!? てか、自然に心を読まないで』
『マジですよ。小さな集落が20くらい。それなりの規模の村が5あって、大きな町が1つあります。それと途中から念話を使っていましたよ』
『マジか~』
遠い目をしていると、
[あの、大丈夫でしょうか?]
おっと、聞いて置いて黄昏てしまった。いかんいかん。
「大丈夫です。それで、どの様な話しを」
[はい。ここアウラはオプス様によって造られ加護を与えらた土地です。そのオプス様より遥か昔から、他の者へ与えるための土地と言われておりました。私たち天穹族は、その事を理解した上でここに住み着きました。そして遂に先程神託がありました。この土地を譲渡したと]
「そんなことがあったのですか」
あれ? オプスって島をつくれるのか? 建物の神様ではなかったのか? それに住み着いたってことは、前は別のところにいたのか? 疑問がたくさん浮かぶな。
[それでお願いしたいのですが、この地に住まう許可を頂けないでしょうか?]
許可?
[この地は既に貴方様のものなので]
心配そうにリルルールは言った。
そういうことか。
「構いませんよ。僕のものになる前に、既に住んでいたのですから」
そう言うと、ぱぁ、っと表情が明るくなり、
[ありがとうございます! ニズ様!]
と、嬉しそうに言った。
「いえいえ」
僕がそう返事をすると、
たくさんの妖精が出てきて、口々にお礼を言ってきた。
相変わらず、話し声は理解できないのに、意味は理解できるな。
あれ? 男性の妖精がいないような。
そんなことを考えていたが、時間も時間なので話しは今度にして、家に戻り《ダイブアウト》することにした。
ありがとうございます。




