精霊と階位と秘薬的な何かと………。
お願いします。
町についた、行きのときと同じことが2回あったが、問題なく殲滅しました。
とりあえず、ナツキさんかトーカさんに精霊の階位のことを聞きに行こうかな。さて、フレンドリストで確認。うん。いるみたいだな。
ん?
メールマークがチカチカしていた。
いつの間に、まったく気付かなかった。
トーカさんからのメールのようだ。ポチッ、とな。
〈今すぐ露天に来い。聞きたいことがある。〉
ふむ。ちょうどいいから、行きますか。なんだろう?
露天にて、
「お~い。ニズちゃ~ん」
「ニーズー!」
ナツキさんが手を振っていた。トーカさんがこちらにもうダッシュしてきた。
「あ、こんにちh「ニズ! あれはいったいなんだ!」あれって?」
「トーカ。あれじゃ、分からないわよ。多分、本人は問題ないものと思ってるだろうし。っていうかお菓子扱いだと思ってるよ、きっと」
ナツキさんと女性が来て、ナツキさんそう言った。
「おお、そうか。あのジャムと飴の話しだ」
「ジャムと飴、ああ、この前あげたやつですか。美味しかったですか?」
「ああ。美味しかった。確かに美味しかったが、あの効果はなんだ! 現行の回復量を考えたら異常だぞ! 特にMP回復のほうは、今までの概念から逸脱している」
「そうなんですか!? ジャムに薬草を混ぜただけなのですが」
あんな簡単に出来るものが、そんなに凄いのか? それに逸脱って言いすぎでしょう。
「そもそも、調薬を持ってる人がいないのですけれどね」
女性が補足を入れた。どちらさまで?
「えっと、あの」
「ああ。こちらは生産職仲間のエリスよ」
「はじめまして、私は木工職人のエリスと申します。宜しくお願いしますね」
「はい。こちらこそ。僕はニズと申します。宜しくお願いします」
木工職人ですか。杖とか弓とかの職人ですかね。
「こっちの話しを聞けー!」
「あいたたたた」
トーカさんが何故かナツキさんにアイアンクローをかましてた。
「トーカ。なんか変な音してるから。ギブギブ」
ナツキさんはトーカさんの腕を叩いている。
「トーカさん。それ以上は危ないですよ」
そういいながら、俺はトーカさん足を少し力を入れて、肘で小突いた。
パキャッ
ん? なんか軽快な音が。誰かウインナーでも食べたか?
「ギャーーーーー」
トーカさんがナツキさんから手を離し、足を押さえて転げていた。女性らしくない悲鳴? だな。
「ニ、ニズ。お、お前どんな力してんだよぉぉおぉおおぉぉぉ!!!」
ぅうぉぉおぉおおぉぉぉぉぉおおおぉぉぉ! と、なんかトーカさんが唸りながら言った。
「え!? 少し力入れて小突いただけですよ!?」
はぁ、はぁ、はぁ、ふぅ
セーフティエリア内では、痛みのみでダメージは入らず。かつ、痛みは長時間残らないので、まもなく復活した。
「まあ、いい。それで、話しの続きなんだが、あのジャムと飴は自分で作ったんだな?」
トーカさんが、足をさすりながら言った。
これはいかんな。どうにかステータスを落とせないものか。無双するつもりはないからな。っと、何だっけ? ああ、そうだ。飴作ったの質問か。
「はい。そうです」
「そうか…………」
トーカさんは真剣な顔で考え事をしているのか黙って目を瞑っていた。
?
「ニズさん」
エリスさんが話しかけてきた。
「はい。なんでしょうか」
「トーカが停止したので話しを変えますが、あの木材の代金なのですが、ナツキの時と同じでよいのでしょうか」
「そうそう。私と同じ。あの木材の質が良過ぎて、お金が出せないんだって。その前に加工が大変らしいけど」
なるほど。しかし、加工が大変ってことは、上等な木材が紛れていたかな?
「そういうことですか。わかりました。それでかまいませんよ」
お金にまったく困っていないので、快諾した。
「ニズ」
今度は、復帰したトーカさんが話しかけてきた。
「はい。なんですか」
「私たちが店舗持ったら、お前の作ったものを置かせてもらえないか?」
作ったもの。ポーションとかか、まあ、いいかな。素材は実質無料だから取れば良いしな。
「いいですよ。他に使う当てもないですし。あ、そうだ。それじゃこれも渡しときます」
俺はそう言って、今日作ったライフポーションとマナポーションを渡した。
「おう。預かっ、と、く、ゎ、…………なにぃ!」
「どうかしたの?」
「どうかしましたか?」
二人とも覗き見た。本人の承認があれば見ることは可能。
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
「「・・・・・・・・・・・・・ええ!」」
トーカさんは硬直のままで、ナツキさんとエリスさんが叫んで止まった。
「ニズ!」
「ニズちゃん!」
「ニズさん!」
「他人に絶対に渡すなよ」
「他の人に渡しちゃダメよ」
「他の方に渡してはいけませんよ」
硬直から復帰したと思ったら、ステレオで注意された。
「わ、わかりました」
引き気味に返事をした。
話しに一区切りついたところで、聞こうと思っていたことを思い出した。
「あ、そうだ。ひとつお聞きしたいのですが、精霊の階位ってなんですか?」
「「「へ?」」」
三人とも呆気に取られていた。
「知らなかったのか」
トーカさんが代表して言った。
「はい」
「精霊の階位っていうのは、精霊の力の強さを表すもので、これはレア度と比例してるんだ。まあ、強さの指標だな。この階位を上げるのは大変なんだぞ」
「確かにそうね。私たちはβ得点で精霊引き継いでいるけど、それでもなんとか4階位よ。βの時に最強って呼ばれてた人が5階位で一番高いもの。正規版組は最初にランダムで1~3階位ってなってるけど、βはみんな1階位からだったんだから。まあ、正規版でも1階位が基本で、2階位でも相当稀らしいけどね」
「今の平均は、高く見積もっても2階位未満だと思うわ。3階位まではいいのだけれど、4階位以上にあげるのが、ものすごく大変でしたから。公式設定では戦闘の他に、契約者の魔力や、空気中のマナを糧に成長するらしいです」
トーカさん、ナツキさん、エリスさんの順番で説明をしてくれた。
「そうなんですか。ありがとうございます」
ん?
「じゃあ、これって凄いものなんですか?」
俺はそう言って、ニズ特製の進化リキッドと進化タブレットを見せた。
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
「「「・・・・・・・・・・・・・えぇええぇぇぇええぇぇぇぇえええぇぇ!!」」」
なんか、もの凄く驚いていた。やっぱりこれはおかしいのか?
「「「これはおかしい!!!」」」
うん。やっぱりおかしいようだ。よかったよ。僕がおかしいって言われなくて。
「とりあえず、階位の制限がありますから、使ってみますか?」
多分だけど、僕の契約精霊には使えない気がする。スフィは神様だし、ベルはそもそも竜だし、ファノは精霊じゃなくて、聖霊だしな。
「う~ん。どうするかな」
「確かに迷うわね」
「使っても良いものなのでしょうか」
三人とも悩んでいるな。まあ、確かにこれは、って思うか。
「しかし、使ってみないことには、効果も本当かわからないしな」
「そうね。使わないとわからないか」
「売るにしろ、売らないにしろ。効果は見ておくべきかしら」
さらに、三人は悩む。
「確かに効果を見るのは大切ですが、階位が上がった場合にデメリットとかは、あるのですか?」
「特にデメリットはないと思うのだが」
「そうねぇ。あえてデメリットと言うなら、MP消費が多くなることね。4階位でも、既に具現化は3分くらいしか出来ないもの。2階位もあがったら、具現化時間が1分もたないかも知れないわね。その代わりに契約精霊魔法の威力が、桁違いに強力になるわね」
契約精霊魔法? はじめて聞く魔法だな。
「契約精霊魔法ってなんですか?」
「「「知らないの(ですか)?」」」
「ごめんなさい。公式サイトとかほとんど見てないので」
「「「ああ~」」」
三人とも納得しているようだった。常識なのか!?
ナツキさんが代表して教えてくれた。
「契約精霊魔法って言うのは、スキルやアビリティとは別の魔法のことで、契約した精霊の力を借りて使う一種の精霊魔法ね。プレイヤーならみんな使える魔法なの。契約精霊の力を借りているから、その威力はプレイヤーのステータスでなく、契約精霊の力で決まるの。それが特徴かしらね」
なるほど。
「と、言うことは、今の段階でも契約精霊が強いほうが、ステータス関係なく強い契約精霊魔法を使えるってことですね。でも、その分、MP消費が多くなるということですか」
「そういうこと」
ナツキさんは頷きながら言った。
「なら、自分自身が強くなるまで契約精霊魔法を多用できない。と言うことですから、契約精霊が今強くなっても、あまり有利にならないってことですね」
何と無く思ったことを、述べてみる。
「「「確かに(そうですね)」」」
う~ん。と三人で悩んでいる。
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」」」
決まったかな。
「「「よし。使おう(いましょう)」」」
お! 最後は合ったな。三人とも仲いいな。
「それでは、契約精霊の属性はなんでしょうか?」
「私は水属性よ」
「私は火属性だ」
「私は風属性です」
それじゃ、ナツキさんとエリスさんがリキッドで、トーカさんがタブレットか。
「それじゃ、ナツキさんとエリスさんには[ニズ特製の進化リキッド]で、トーカさんには[ニズ特製の進化タブレット]ですね。はいどうぞ」
そう言って、三人に渡した。
「これ、どう使うのかしら」
「確かに。自分が食べればいいのか」
「精霊用ですから、精霊に渡せばいいのではないでしょうか」
その時、三柱の精霊が顕現した。
「「「え!?」」」
「お。彼女たちが契約精霊ですか?」
一人は水色の長い髪と青い目の少し長身の女性。一人は朱色の髪と赤い目の高校生くらいの女性。一人は緑色の肩に掛かるくらいの髪と緑色の目の中学生くらいの少女だった。
「「「なんで(ですか)?」」」
生産職三人が言った。
「「「あの方の力で顕現しました」」」
三柱の精霊は僕を見ながら言った。
「ああ。やっぱり、僕のアビリティって、他の契約精霊も顕現可能なんですね」
「「「どういうこと(ですか)?」」」
生産職三人が首を傾げながら言った。
ってか、仲いいな。それにエリスさんはさっきから、驚いても言葉が丁寧だな。
「私もよくわからないのですが、そういう能力だそうです。そんなことよりも精霊にあげてみてくださいな」
「なんか釈然としないんだけれど、わかったよ」
「そうだな。渡せばいいのか」
「そうですね。とりあえず渡してみましょう」
三人がそれぞれの契約精霊に進化薬?を渡した。
「「「「!!!」」」」
そうすると、それぞれの進化薬?が光り精霊に入っていき、同時に精霊も光りはじめた。
光りが治まると、姿が少し変わっていた。
一人はスカイブルーの長い髪とサファイアのような瞳の少し長身の女性。一人は炎髪灼眼の高校生くらいの女性。一人は新緑のような色の髪とエメラルドのような瞳の中学生くらいの少女。髪と目の色が変わってるな。
「どうなりました!?」
「階位が2つ上がって6になってる」
「私もだ」
「私もです」
「どうやら、この進化薬は本物のようですね」
成功か。まあ、説明文がそうだからな。使用制限があるから副作用はないのかな。そういえば、契約者の魔力や、空気中のマナで成長するとか行ってたから、進化薬に入れた魔力やマナが成長に関係しているのかもな。
「ニズ。本物とわかったからこそ、これは売らないほうがいいかもな」
「そうね。これは危険だわ」
「そうですね。私も賛成です」
三人とも、これは売らないほうがいいと言った。
確かに、これは売らないほうがいいか。使った素材的にも高レベル帯っぽいしな。あまり量産も出来ないし、するつもりもないしな。
「わかりました。これはアイテムボックスに封印しておきます」
「それがいいだろうな」
「ただ、信用できる人には渡してもいいんじゃない」
「ニズさんのものですからね」
うんうんと三人で頷いていた。
さて、
「それじゃ。私は《ダイブアウト》しますね。そろそろ時間ですし」
「おう。お疲れ」
「またね」
「またお会いしましょう」
「はい」
そう言って、宿屋へ行き、ベッドの中で《ダイブアウト》した。
◇◇◇
「ん~。さて。って、ベッドで寝てすぐ起きてるみたいで、変な感覚だな。そして、またすぐに寝るとなると、さらに変な感覚だな」
その後、トイレ行ってから眠りに着いた。きっとまだ妹はチャットかダイブ中だろうな。
そういえば、スフィ、ベル、ファノはいったいどこを散歩してるんだろう?
今回は、討伐アナウンスがきたりしてないから、どこかでのんびりしてるのかな。
そんなこと思いながら眠りについた。
感想という機能があることを、今さっき思い出しました。
しかし、結構な人に文才がないことがばれてますね。
それと、トーカが最初からドラゴン素を加工できたのは、βテストの貢献度特典で、鍛冶スキルランク(現在は上級鍛冶師)を引き継いでいるからです。それにβ時代に一応ドラゴン素材が見つかっていたので、加工方法が判明しており何とか加工できます。ただし、道具が間に合っていないので、大きな反動が起こります。まあ、偶然加工方法が同じだっただけで、他の高位素材はさすがに無理です。加工できません。ナツキとエリスも引き継いでいます。
主人公が高位の素材を加工できるのは、ステータスと幸運値のごり押しです。さすがに大量生産するときは、2~3割くらい失敗してます。ジャムや飴系は、普通に作っているので、今のところ失敗してませんが。それと秘薬は魔力を大量にこめることが出来れば簡単に出来ます。難易度でいうなら、ポーションⅢと同程度。ちなみに秘薬は持てるのが1つのみで、実はクールタイムがリアルタイムで300時間。クールタイム中に使用すると、死亡します。そして、クールタイム中は、回復アイテムも、回復魔法も受け付けなくなります。ある意味では毒を持って、なアイテムです。
妹を妹達としていないのは、主人公視点から一まとめにしているからです。双子にしてますからね。ちなみに二卵性です。
アイテムに関しては申し訳ないです。自分でもしつこいかな。とは思ったのですが。非才な身ですが、もう少し何とかします。そこを飛ばしても大丈夫なようにしています。
ありがとうございました。
指摘を頂いたので、キーワードに幼女を追加。
名前の修正しました。
一人称を変更。室長のテンションを上げるために。




