十二、LOVE YOU
あれから半年が過ぎ、季節は冬に変わった。
麻奈の根本的は考え方が変わった事で、友達に対する態度も変わった。
無視されていた友達とは、前の様にはいかないが改めて仲良くなった。
翔も色々な女の子と付き合う事がなくなり男の友達が出来た。
勿論一番仲が良いのは耕平だが。
そして探していた女の子とは意外な形で再開する事になった。
それは翔と麻奈が付き合い始めて二ヶ月後の事。
「翔君ってどうしてたくさんの女の子と付き合ってたの?」
「俺六歳の時に迷子になって、その時に交番に連れて行ってくれた子がいてね。その子を探してた」
「見つかった?」
「駄目だった。相手が分からなくても俺が分かってやるって思ってたんだけど、分かんなかった」
「あのね。その女の子、多分私」
「え、マジ?本当に?」
「翔君覚えてないと思うけど、あの時名札つけてたのよ。元木 しょうって書いてあって」
麻奈は思い出したかのように笑い出した。
「男のくせに迷子で泣いてるなんて言うから、面白くて。それからずっと覚えてたなぁ」
「うわぁ、最悪。俺ダサいね」
「大丈夫。すごく面白かったから」
麻奈とはすっかり冗談の言える関係になった。
時々本当に腹が立つような事も言うけど、麻奈だから許す。
「私が最初、翔君を振った理由ってもう一つあったんだよ」
「そうなの?」
「ん。私前はステータスだって言ってたでしょ。でも翔君があの時のしょう君だって分かったから、翔君はステータスにしたくなかった」
「それが断った理由?」
「そう。それにもし翔君じゃなかったら、自分しか愛せないなんて事言わなかった。もしかしたら私も昔から翔君の事好きだったのかもしれない」
最近は昼食は三人で食べている。
翔と耕平と一緒に。場所は屋上。
「冬、普通に屋上さみぃよ」
「耕平クン帰っても良いんだよ?俺と麻奈でラブラブに過ごすから」
「ふふふ、そうだね」
「お前ら容赦ねぇな」
「あははは」
ちょっとした事が本当に面白くて笑う。
半年前の自分では考えられなかった。
「あー、俺も彼女が欲しい。そんでこいつらに見せ付けてやりたい」
「別に俺は麻奈がいるから羨ましくないよ。ね、麻奈」
「ん、翔がいるから私も羨ましくないよ」
「今に見てろ、俺もお前らみたいに人前でのろけてやるから」
「ははっ。でもさ、耕平君に彼女が出来ても一緒に四人で食べようね」
「おう。俺の彼女に期待してろ」
「じゃあ卒業するまでに彼女作らなきゃね。耕平クン」
「あと三ヶ月・・・俺ヤバイかも」
空を見上げると、雲一つない綺麗な青空があった。
横を見ると騒いでいる二人の姿。
めんと向かっては言えないけど。
(二人とも、大好きだよ)
私も、自分以外の人を愛する事ができました。




