十一、友情
翌日、耕平は学校を休んだ。
翔は耕平の家へ行く事にした。
麻奈も行きたいと言ったのだが耕平の気持ちを考え、翔一人で行くことにした。
前に何回か行った事があるので家に行くのは大変な事ではなかった。
しかしいざチャイムを押そうと思うと、中々押せない。
しばらく家の前で葛藤していると、ドアが開かれた。
「人ん家の前で何してんだよ。窓から見えてたぞ」
耕平が呆れたように笑いながら顔を出した。
「耕平クン、仮病?」
「メンタル面の問題。まぁ上がれよ」。
リビングでカルピスを出された。
少し味が濃いなと思った。
耕平が怒っていないようで翔は安心した。
「悪かったな。その、お前の事見損なったとか言っちまって」
「ほんとだね。俺がどんなに傷ついたか」
「・・・ごめんって。調子良いと思うんだけどさ、また友達でいて欲しい」
いつもと違って耕平は大人しかった。
もう少しからかってやろうかと思ったが可哀想なのでやめた。
「別に俺友達やめたつもりないから、そんなの言わなくて良いよ」
「・・・そっか。ありがとな」
「いえいえ。それより俺も言いたい事あるんだよね」
耕平は元気を取り戻したようで、カルピスを飲んでいた。
「分かってると思うけど、麻奈の事ね」
「おう。俺も麻奈の事で言いたい事があるんだ。先言って良いか?」
「良いよ」
「麻奈、誰も愛せないって言ってたけどさ、翔の事好きだと思うぜ」
「・・・耕平クンは麻奈の事はもう良いの?」
「俺さ、好きだとか言いながら麻奈が無視されてる事全然知らなかったんだぜ。それに、麻奈結構悩んでたと思うんだ。俺、麻奈好きだけど、これからは友達として付き合って行こうと思う。もし、お前が麻奈を好きなら、付き合って欲しい」
翔はにっこり笑った。
「任しといて。麻奈は絶対幸せにするよ」




