転売ヤーって、G並みにしぶといし、何にでも湧くよね。~転売ヤーの何がいけないのか~
転売ヤーってムカつくよね。
その一言から、演繹的に書き広めてみました(笑)
はいっ、タイトルと副題が逆な気もしますが、転売ヤー大嫌いな奴隷です。
さて、最近もファーストフード店のセット商品のオマケが狙われたり、相変わらずトレカやプラモなど、転売ヤーさんたちは何でも転売しようと躍起なようですが。
転売ヤーさんたちは。
1 自分たちのおかげで、店や企業は商品が完売して儲かるし、遠方の人や忙しくて買いにいけない人がネットで買うことが出来てwin-winだ。
2 自分たちのおかげで、流通が促進される。
3 自分たちは何も違法なことはしてない。普通に商品を買って、フリマサイトなどで売ってるだけ。
こんな主張をしていますが、果たして本当に転売ヤーは悪くないんでしょうか。
転売ヤーの問題点を考えていきます。
そもそも、転売ヤーと普通にフリマサイトで不要品を処分した人、そして混同されることもある「せどり」との違いを明確にしましょう。
まず、一般的なフリマサイト利用は、あくまでも不要品を定価より安価で売る形であり、時にヴィンテージやプレミアがついて高値で取引されたとしても、その一点のみで終了でしょう。
中古品を処分する目的でサイトを利用するだけだと思います。
せどりという行為は転売ヤーの別名のように思っている方もいるかも知れませんが、明確に異なります。
せどりの「せ」は背表紙のことで、古書店などで本棚に並ぶ背表紙から、価値のある本を見つけて抜き取り、転売して利鞘を稼ぐ行為なので「せどり」です。
せどりは知識とセンス、そして古書店や古書を扱うネットサイトなどを利用して、一度中古市場に流れた古書を買い、それを転売する訳ですから、新品を扱う訳ではありません。
転売ヤーは新品を「買い占めて」、意図的に「寡占または独占」状態をつくり、販売価格を吊り上げて売る行為です。
さて、これを踏まえて転売ヤーの何が悪いのか考えていきましょう。
1 自分たちのおかげで店や企業は商品が完売して、儲かるし、遠方の人や忙しくて買いにいけない人がネットで買えてWin-Winだ。
果たして、本当にそうでしょうか。
まず、企業や販売店舗では転売ヤー対策がなされていることが多いですね。
対策にかなりの費用をかけて、システムなどを導入していたり、従業員が転売ヤー対策のために様々な施策を実施しています。
本当に企業や店舗に有益なら、わざわざ費用を掛けてまで対策して排除しませんよね。
転売ヤーは「クレームをいれる客のせいだ」とでも言いそうですが。実際問題として、企業や店舗にとっても転売ヤーは害悪です。
まず、ゲーム機を例にとれば、転売ヤーが買い占めてしまえば、初動で期待されるソフトの売上は激減しますよね。
その他にも周辺機器やアクセサリー、場合によってはゲームの新調にあわせて、ディスプレイを良いものにしようとテレビを買い換えるなんてのから、ゲーミングチェアを買おうなんてのもあるかもしれません。
ですが、プレイ目的でない転売ヤーではそれは一切ない訳です。
その上、転売ヤーが正規価格を大幅に上回る値段で売れば、それで手に入れた人がいたとして、「予定よりお金かかっちゃったし、他のものは諦めるか」と為りかねないんです。
また、初動でソフトの売上が期待出来ない状態が続けばソフト開発に企業が及び腰になる可能性すら出てきますよね。
最近はPOSでレジを通すだけで、年齢や性別、購買傾向などのビックデータを集めやすくなってますが、転売ヤーの買い占めって、こうしたマーケティングの邪魔にもなりますよね。
地域の常連をうまく取り込まないといけない専門ショップとかだと、転売ヤーのせいで品不足になると、そもそも経営が難しくなることもあるかもしれませんしね。
そして、正規の値段で発売日に普通に買えるものを高値で売り付けてWin-Winはふざけすぎです。
2 自分たちのおかげで流通が促進される。
日本の仲卸制度や商社は製造メーカーと小売店舗を繋ぐもので、小売店舗が一般消費者への販売を担っています。
流通は滞りなく、製造メーカーから小売店舗まで商品が流れ、そこから一般消費者に販売される流れで十分に機能しています。
転売目的で買い占め、意図的に品薄状態にして、フリマサイトなどでの個人販売でしか手に入らなくしてるのは、明らかな流通の阻害行為であり、促進とは真逆の行為ですよね。
3 自分たちは何も違法なことはしていない。普通に商品を買って、フリマサイトなんかで売ってるだけ。
まぁ、そもそも論として、違法でなければ他人に迷惑かけても何しても良い訳じゃないよねって、話ですが。
ただ、全く違法性が無いとは言えないと思います。
捕まるかどうかは微妙ですが、実際に逮捕案件や処罰された案件もありますし、「違法でない」とは言えないでしょう。
ア 古物営業法違反
奴隷の亡くなった祖父は古物商の免許を持っていて、それでガラクタを集めて解体、パーツ販売や修理した中古品を売る廃品回収業を個人でしていました。
フリマサイトで不用品を売る程度、お小遣い稼ぎにせどりで古書を月に数冊売る程度、これなら問題無いでしょうが、新品を買ったといっても、フリマサイトで転売するさいは「未開封」だとしても法的には「中古品」です。
中古品販売を常態的に行い、多額の利益をあげていれば、「無許可、無免許営業」として古物営業法違反に該当する恐れが出てきますよね。
イ 独占禁止法、不正競争防止法違反
転売ヤーがやっている行為を企業や、ある程度資産があり、個人で大量の買い占めが出来る人物が行ったと仮定しましょう。
独占禁止法違反や不正競争防止法違反になる可能性は極めて高いでしょうね。
株などでいえば、大量の株を一気に空売りして、意図的に株価を操作するようなもんですから、当然に罰せられますよね。
転売ヤーはよっぽど集団でやってるならともかく、個人レベルだと「品薄になりそうな」商品を複数買いするだけですから、流石に立件することは難しいですが「違法性が全くないこと」ではないですね。
ウ 偽計業務妨害
これも企業がライバル店舗が同様の行為で業務を妨げたなら、という前提がつきますが、商品を意図的に買い占めて、価格を吊り上げる行為は偽計業務妨害だと言われてもおかしくない行為です。
オ 詐欺罪
そもそも、店舗や企業に「転売禁止」と銘うたれた商品を「転売目的ではない」と偽って購入し、「転売」したなら、商取引上の信義則に反する行為であり、欺罔があったことを立証できるでしょう。
であれば、詐欺罪が適用できる可能性はあります。
カ 脱税
国税庁の調査で、転売ヤーやそれに類する行為で利益を上げ、ある程度以上の所得になっている人物を対象として、所得申告及び、納税が為されているか、というものがありました。
結果は申告し、納税しているのは1割ほど、過小申告の疑いがあるのが3割ほど、半数以上は申告そのものをしていませんでした。
実際に申告漏れや、過小申告があったと指摘され、追徴課税をされた転売ヤーもいたようですし、「世のため人のため、社会貢献している」と豪語することもある転売ヤーが脱税してるのはいただけませんよね。
キ 迷惑防止法違反、チケット不正転売禁止法違反
最後に、ドンピシャで転売が違法だとされる法律です。
まず、「買い占めて」「高値で売り付ける」行為は各地の条例の迷惑防止法の中で「ダフ屋行為の禁止」として取り締まられています。
そして、国法としても「チケット不正転売禁止法」が施行されましたから、チケット転売は普通に捕まります。
以上のように、転売ヤーの行為は「違法性」があります。
はっきり言えば、個人でたいした利益も出ていないレベルならば、訴える労力にたいして、メリットがありませんし、そもそも、有罪になる可能性も低いので訴えられていないだけです。
「生活が苦しいから、こうでもして稼がなきゃ、食ってけないんだよ。ちゃんと納税はするから許してくれ」
といった感じのコメントをするなら、奴隷なら、まぁ仕方ないか、とも思ってしまいますが、何処までも自分を正当化して、悪くない一点張りの方には怒りが湧きますねー。
ただまぁ、これね、フリマサイトも取り締まれよと思います。
金券とか、出品禁止の規約があるんですから。
「発売日から1ヶ月以内の商品を定価以上で出品」
これを出品禁止する規約を設けて、通報されたら出品を取り消すと名言し、実行するだけで、転売ヤーはいなくなりますよね。
日本の偉大な漫画家、イラストレーター、が先頃に鬼籍へと入られました。
故人のご冥福をお祈りすると共に、偉大な業績に敬服するばかりですが。
フリマサイトで故人の直筆サインとされるものが多数出品されているそうです。
フリマサイトでは「サイン」は、コピーなどをお土産に店頭販売していることもあるからでしょうか。「模造品」として出品すれば「真贋」は関係なく出品OKなんだそうです。
フリマサイトには「真筆と証明できるものがないため、模造品として出品します」とコメントする、さも「本物なんだけどねー、証拠ないからねー、コピーってことで売るよー」な出品まであるそうですよ。
これさ、立派な詐欺でしょ。
フリマサイトさんさ、詐欺の片棒担いで、手数料稼いで、日本の偉大なクリエイターの尊厳を傷つけて、数多のファンの憎悪を稼ぐのは楽しいかい。
感想お待ちしてますщ(´Д`щ)カモ-ン