82 「ジャワーン」
はいこんにちは。
今日は、前々から待ちに待っていたヒンディー映画……と言いながら相当タミルな感じのステキ映画のご紹介です!
なにしろ主役はあの「パターン」の主演を務め、三大カーンのお一人にして「キング・オブ・ボリウッド」の異名をもつ、シャー・ルク・カーンさん! これは絶対に見逃せないっっ!
とか言いながら、仕事の関係で公開当日には観にいけなかったわたくし。仕方なくSNSで流れてくるみなさんのご感想を、ネタバレ踏むのを慎重に避けつつチラチラ見ておりましたら、いやもう予想通りというか予想以上の悲鳴につぐ悲鳴っ! もちろん喜びと感嘆と狂気(?)の悲鳴ですよ?
「シャー様がイケ散らかしてた!」
「シヤールクがカッコよかったことしか憶えてない……」
などなど、などなど。こんなコメントが多数。
いやはや本当に愛されてますよねシャー様(笑)。
ということで、まずはいつものように基本情報から~。
〇「ジャワーン」(原題:「Jawan」)
2023年製作
監督:アトリ
脚本:アトリ / ラマナギリバサン
出演:シャー・ルク・カーン / ナヤンターラー / ヴィジャイ・セードゥパティ / ナヤンターラ / ディーピカー・パードゥコーン / プリヤーマニ / サーニヤー・マルホートラー ほか
インド タミル語 171分 PG12
ご覧のとおりでして、なんと監督が、あの大将ヴィジャイさんを主役に据えた映画を撮りまくっているタミル映画のアトリ監督!(ちなみに作品は「ビギル」「マジック」「火花 Theri」など)
そしてさらには、ラスボスつまり悪役を「タミルの宝」ヴィジャイ・セードゥパティさんが!
この事前情報だけで、一応ヒンディー映画ではありつつも、相当タミルの風を感じる映画なのでは……と思ったら本当にとんでもなかった!
あっちこっちにヴィジャイさん(タラパティ)主演映画「ビギル」「カッティ」「サルカール」「マジック」などの要素を色濃く感じるっ! 別にこのすべてがアトリ監督の手によるものではないにも関わらずっ!
あ、あと少しですが、コミカルな場面であのテルグの有名作品の名前までちょっとだけパロディ的にセリフの中に登場!
んもう、アトリ監督てば! おちゃめ!
そのエンタメ振り切り「もうなんも考えずに楽しんで!」という気概というか旺盛なサービス精神を伏し拝みたくなりましたよ……。
もちろんエンタメ振り切りということで、激しくカッコよく華麗なアクション、美しいヒロインとの歌とダンスいっぱい!
爆イケのイケオジ(つまりシャー様)がひたすらイケ散らかすものですから、まったく目が離せない! ダレるとこなんかいっさいなし、三時間ノンストップ! な映画でございましたわ~。はー幸せ。
全編通じて、もともとイケてるシャー様が七変化どころではない凄まじいまでの変化を繰り返しますし、少しお若い演技と渋いシルバーイケオジ(しかもちょいワル)とをしっかりと演じ分けてらして、とても同一人物がやってるようには見えない、スゴすぎる……。シャー様の演技の幅に脱帽です。
SNSで拝見してると、そうとは知らずに見たというご家族さんが、本気でそれぞれ別の人が演じていたものと勘違いされたほどなので、そのすさまじさのほどが分かろうというもの。
ストーリーは多少複雑ではありますし、気をつけないとすぐにネタバレになりそうで怖いのですが、公式さんの情報に沿って恐る恐るながら参りましょうかね……。
冒頭はインド山奥の村。
川に流れ着いた正体不明の男は、満身創痍で意識不明だったところ、村人に救われて治療されていました。もちろんこれがシャー様です。
しかし、その村を襲う謎の集団。虐殺されていく村人たち。ところがそれまでずっと意識不明だったその男が突然目を覚まし、凄まじい戦闘力で暴漢らを蹴散らして村を救うのでした……。
さて、それから三十年後。
大都会を走る近代的な地下鉄を、六名の女性と謎の男がジャックします。
かれらはその列車に乗っていた、武器商人カル(これがヴィジャイ・セードゥパティさん)の娘を人質にとり、とんでもない額の身代金を要求するのでした。
警察は彼らがせしめた大金を送金した口座を即座に凍結しようとするのですが、その金は70万人の貧しい農村の人々に配られていたのでした……。
その事実が明らかになり、世間から義賊としての評価がついた彼らは、その後も次々と思いがけないアイデアによって事件を引き起こしていきます。
実はこの男アーザードと女性たちが普段過ごしているのは、女子刑務所。
女性たちはそこの受刑者だったのです!
そしてアーザードには、この女子刑務所と切っても切れない深いつながりがあったのでした……。
この女性たちがねえ、もう本当に美しいだけでなくはっきりした意思を持っためっちゃ強い女性たちばかりで、ほれぼれしてしまいます。女性ながらもすごいアクション。女性同士のシスターフッドが胸アツですし、何度も涙させられてしまいました。
そしてもちろん、この刑務所の女性たち含めた大勢の女性たちとともに、シャー様がダンスするシーンも見もの!
そしてもちろん重要な役どころは悪役ですよね。
そこはもう、「マスター」で折り紙つきの悪役演技がおできになるとわかっているヴィジャイ・セードゥパティさん。本当にすさまじい存在感で悪の魅力が爆発していましたよ~。
どっしりとした悪の存在感があってこそ、スターであるヒーロー、シャー様がより輝くというものですもんね!
ということで、まだまだ公開されたばかり!
観に行くチャンスはまだまだありますぞ~!
というわけでよろしかったらこちらもどうぞ。