1月6日 素直
いよいよ、明日から三学期が始まる。もう、ここからは受験しかななかった。
ー12月26日ー
ジャンケンに負けた世田を見て、那奈は何かを思いついたようだった。
那奈「ねぇねぇ!!」
私は、那奈の方に視線をおくる。
那奈「今から、宝来に電話かけてみる」
まさか、そうきたかぁ。
私 「いいね。もしかしたら、来てくれるかもしない」
もし、宝来くんが来てくれたら、これほど嬉しいことはない。まぁ、おそらく来ないとは思うけど。
尚也「宝来って来る予定だった奴?」
那奈「そうそう」
尚也「会ってみてぇな」
那奈「でしょ?」
尚也は、前のめりで話を聞いていた。さすが、尚也だ。私は、思わず賞賛してしまっていた。
尚也「何してんだろうな?」
私 「たしか、遊びの予定入ってるって言ってたけど」
那奈「そっかぁ。やっぱり、来ないかな?」
那奈の提案は、悪くなかったが来る確率はかなり低いイメージだった。
小野田「でも、電話かけるくらいはいいでしょ」
那奈「だよね」
私は、宝来に会ってみたいという下心もあり、ついプッシュしてしまっていた。
那奈「じゃあ、かけるね」
那奈は、勢いよくスマホをタップしたのだった。私たちの前にスマホを置く。スピーカーしたこともあり、電話の音がよく聞こえてくる。ワンコール、ツーコールとかかるが、電話に出ない。
那奈「もしもしー」
宝来「ん?」
スリーコールになり、宝来は電話をとったようだった。みんな静かになり、那奈がおいたスマホの方を見つめていた。
那奈「聞こえてる?」
宝来「ああ」
今、宝来は何をしているのだろうか?私には、わからなかった。
那奈「今、何してるの?」
那奈の質問に対して、宝来の音声からは大きな音が聞こえてきた。何をしているのだろうか?
宝来「友だちとボウリングだよ」
なるほど、ボーリングかぁ。たしかに、それだったら音楽が聞こえるのも理解できる。
那奈「この後、空いてないの?」
宝来「ボウリングしてるからなー」
那奈は、宝来の話を聞いていないかのように、次々と話を進めていく。
那奈「少しでもいいから、こっちこれない?」
宝来「どこいんの?」
もしかしたら、来てくれるのだろうか?そんな淡い期待をしてしまう。
那奈「真田駅近くにある店だよ」
宝来「めんどくせぇな」
宝来は、自分の気持ちを素直に伝えた。那奈は、どういう風に返すのだろうか?私は、素直に那奈の返事を待っていた。




