12月19日 二駅
少しずつだが、確実に勉強量は増えている。このままいけばいける。私は、そう自信を勝手にもっていた。
ー12月15日ー
電車に乗りこんだ私たちは、座ることができなかった。夕方の車内は、人々の疲れた表情が漂っているように感じた。
私 「どこで降りるの?」
遠山「あと、二駅で降りるよ」
窓から差し込む夕焼けの光が、妙に眩しかった。
私 「駅近のカフェに行くの?」
遠山「もちろん」
あと二駅で降りるのか。てか、本当にこれでよかったのかな、、、、、、。時間が経つにつれて、負い目を感じていた。
私 「今、翆とはどれくらい連絡とってるの?」
遠山「まぁ、それなりにかな」
それなりにって、どれくらいだよ。
私 「ふーん」
遠山「なんか、心配あるの?」
あると言えばあるし、ないと言えばない。
私 「別に、、、、」
遠山「畔上さんのことでしょ?」
少し首をひねってみた。座席にはほとんどの人が座り、黙々とスマートフォンに目を落としていた。むしろ、スマホを使っていない人の方が珍しい。私も一人だったら使っているだろうな。
遠山「畔上さんが俺のこと気に入ってるから困ってるんでしょ?」
回答に困っていた。真実で言えばそうだ。けど、簡単に認められない。翆のプライドもあるし。
私 「そうなの?」
遠山「そうなのじゃないよ」
私の目の前には、窓際に立っている女性がいたのだった。彼女は静かに外の景色を眺めながら、何かを考えているようだった。あの人は、私の前にいた美しい女性だった。
私 「じゃあ、何?」
遠山「そんなに畔上さんのこと気にしてたらつまらなくない?」
返答に困り、深いため息をついてしまった。
私 「何が言いたいのよ?」
遠山「小野田さんの言うこともわかるけど、今は二人の時間を楽しもうよ。せっかく来たんだし」
まるでホストのような言い方だった。すると、車内アナウンスが流れ、次の駅の到着を告げる。これであと一駅かぁ。意外と電車もあっという間だな。ドアの扉が開いたのとともに乗客たちが一斉に動き出した。ここにいたら、ぶつかってしまう。みんなが降りてくるのをよけながら、スマホの時刻を見つめていた。
遠山「大丈夫?」
私 「大丈夫だよ」
次の駅へと向かう電車は、再び出発の合図を告げ、静かに走り出した。




