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日常で世界を変える(小野田編)  作者: mei


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12月7日 鈴木尚也

 私がひそかにすすめていたパーティー。出欠の連絡が来ていないのは、世田くんと宝来くんだけになった。二人とも来てほしいな。おそらく、この会の主催者は、みんな私だと思っているだろう。けど、本当の主催者は、尚也だった。尚也というのは、鈴木尚也のこと。彼と初めて出会ったのが高校1年生の頃。私が学校にいる数少ない友だちの一人だった。彼は、ずっと私のことを気にかけてくれたのだ。周囲と少し浮いてしまいそうな私を輪の中に入れてくれる。それが、自然にやっている様に見えたことがとても嬉しかった。本音で言えば、助けてあげているという表現が近いのだろうけど、それでもよかった。

 彼がいなかったら、おそらく私の高校生活もなかっただろう。そう考えた時、野球しかしてこなかった尚也に何か恩返しがしたくて開いた会だった。私が昔住んでいた長野のことを話すと即答で行きたいと言ってくれた。それじゃあ、会を開くしかないという感じでここまで来てくれたのだ。ずっと仲の良かった美桜や3年の時に出会った那奈の存在は、私にとってとてもありがたかった。そんな彼女たちに会わせたいと思ったのが尚也。会ったらどんな感じになるのだろうか?考えただけでもワクワクがとまらなかった。

 高校1年生の頃から、すでに彼は学校のスターとなっていた。高校1年生にして、野球部のベンチ入りメンバーに入る。そして、そこからピッチャーとして何度か投げ、全国大会をかけた決勝戦にも登板。延長11回まで投げぬいたが、0対1のサヨナラ負けを喫してしまったのだ。それでも、多くのマスコミが彼に注目を向け、スポットライトを浴びたのだった。しかし、ここから彼の野球人生は下り坂となる。1年生の秋から怪我との戦い。いろいろあって、今年の春までずっと投げられないという苦しい時期が続いたのだった。そんな尚也だったが、腐ることは全くなかった。

 常に前を向いて明るく過ごしている尚也。励ましていると思っていたが、いつの間にか励まされていることなんてよくあった。3年の夏の大会が終わってから、少しずつ会う機会も増えた。これまでは、野球ばかりして、なかなか会えなかったが、今は、クラスが違っても予定が合えば、スマホでやりとりをしてくれる。そして、実現したのが今回の会だった。私は、なんとしても全員来て欲しかった。それは、美桜や那奈にも伝えていた。12月26日が本当に待ち遠しくてたまらなかった。

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