11月29日 復帰
舞香「体調よくなった?」
私 「そうね。前よりは、だいぶマシかな」
舞香「それはよかった」
今日もいい匂いがしていた。
私 「うん。ご飯もだいぶ食べられるようになったし」
舞香「そっかぁ。じゃあ、これからはもっと食べられるね」
まだまだ元の量を食べられるわけではない。早く元の量が食べられるようにならないと。
私 「そうね。それより、舞香ってどこの大学受けるの?」
舞香「私は、樹奥大学だよ」
私 「あそこって、確か英語系が有名な大学だよね?」
ゆっくり相槌を打ちながら聞いてくれた。
舞香「そうそう。みんな留学とか海外経験が多い先生から英語を学べるから私にとったらいいかなと思ってね」
凄い。そんな目標があるなんて。
私 「舞香って、英語好きなんだね」
舞香「好きとかっていうわけじゃないんだけど。将来、海外で働きたくて」
私 「へぇー。知らなかった。そんな夢があるんだね」
舞香「夢っていうほどでもないんだけどね。いつか、働きたいと思ってるから英語を学べる大学の方がいいかななんて」
私とは天と地の差くらいあるような気がした。
私 「すごいなー。そういう夢があって」
舞香「そうかな?夢なんてものじゃないけど、深雪にもあるんじゃないの?」
私 「私は全くないよ」
舞香「そうなの?」
時刻は、8時10分を過ぎようとしていた。
私 「うん。私は、何したらいいかわからなくて」
舞香「そういう時期もあるんじゃない」
私 「決める気がないのかもしれないけど」
舞香「どうだろうな。深雪は、そういう時期なのかもしれないけどね」
舞香の言いたいことを要約して返した。
私 「迷う時期ってこと?」
舞香「うん。いつもいつも進んでいく人生なんて面白くないしさ」
私 「そうだね」
舞香のいう通りだ。
舞香「遠回りしてみてもいいの。それがいつか近道になるよ」
私 「そうかな?」
舞香「うん。絶対そう思うよ」
私 「じゃあ、それ信じて頑張ってみようかな」
そう言われると、なんだか心が晴れていくみたいだ。
舞香「それがいいと思うよ」
私 「そうだよね」
舞香「じゃあ、私は先行くね」
私 「おっけー」
今日の一時間目は体育。舞香は、先生と打ち合わせがあるらしく早く教室を出て行ったのだった。




