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10月22日 柏第一学園高校

 今日から、学校で文化祭の練習が始まった。私は、高校に進学してからとても仲がいい友だちがいないだけに、行事ごとはとても嫌だった。学校では、陰キャ的な存在なので、あまり目立つことはない。しかし、文化祭の練習に来ないとかなるとたちまち悪口を言われる厳しい世界だ。


 ー10月20日ー


 私たちは、かれこれカフェに2時間もいた。時刻は、18時を回ろうとしていた。


 私 「そろそろ、出る?」

 翆 「そうね。今から行こっか」


 翆は、手元にあったコーヒーを飲み干した。


 私 「おっけぇ」

 翆 「さっきの子に連絡してよ」


 話は、恋バナに戻った。私たちは、ゴミを捨て、カフェを後にした。


 私 「気がむいたらねぇ」

 翆 「むかないでしょ」

 私 「ハハハハ」


 なんとか話を変えようと考えた。カフェを出て、真っ直ぐ歩き出した。5分ほどで駅に着く。


 翆 「うーん。してよ」

 私 「しないよー。翆は、好きな人いないの?」


 やっと変えられる。


 翆 「私?ムリムリ」

 私 「なんでよ?」

 翆 「だって、好きな人付き合ってるの」


 それは、無理だな。でも、そんなことは言えなかった。1今日の空は、雲一つなくとてもキレイだった。


 私 「とっちゃいなよ」

 翆 「絶対無理だよ」

 私 「えー、おもんないよ」


 心の声が漏れる。


 翆 「そんなことない」

 私 「どんな子なの?」

 翆 「うーんとね。なんか、引っ越してきた子なの」


 翆は、外の景色を見ながら、どんな子か考えた。


 私 「引っ越してきたの?私と一緒だね」

 翆 「あー、たしかに。どこからかは、知らないんだけど高校3年生からなのよ」

 私 「珍しいね」


 高校3年生で引っ越すなんて、よっぽどのことがないとないんじゃないか?


 翆 「そうなの。引っ越す前までは、野球してたらしくて」

 私 「野球部かぁ。結構ヤンチャなの?」


 私の中で野球部は、ヤンチャなイメージだ。


 翆 「ヤンチャっていうより、面白い子かな」

 私 「同じ高校?」

 翆 「いや、違う学校だよ」

 私 「どこの高校なの?」

 翆 「柏第一」

 私 「あそこかぁ」


 柏第一学園高等学校。学力だけでなく、部活動にも力を入れている学校のイメージ。私たちは、ここから徒歩と電車で30分ほどかかるショッピングモールを目指した。

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