11月9日 山川楓
私は、テレビを見ながら、これからのことを考えていた。というのも、昨日の那奈に続き、楓からも参加の連絡が入った。楓にも、久しぶりに会えるということで、とても嬉しかった。テレビ画面からは、学園ドラマが映し出されていた。映し出されていた学園ドラマは、恋愛経験の少ない女子生徒が、男子生徒に恋をするという展開だった。まるで、この前の翆と遠山くんをあらわすみたいだった。ドラマの女子生徒は、男子生徒に告白できず、ずっとモジモジしている。それを見かねた女子生徒の友だちが助けを出した様子だ。
山川楓は、那奈の親友だ。彼女とは、あまり話したことがない。楓から壁をつくることが多く、人と群れることをしない。でも、那奈から聞いたことは異なった。一見、気が強そうに見えて寂しがりや。他の誰よりも友だち想いらしい。那奈に会った時に、楓のことは聞いていた。楓は、学校にいる時、ずっと一人でいることが多かった。そんな時、手を差し伸べたのが那奈だった。最初は、那奈のことさえ拒んだ。楓の心の壁はそれくらい分厚いとか。
ただ、那奈が楓とのこれまでを話す姿はとても楽しそうだった。二人しかわからない何かがあるみたいだ。那奈は、会うといつも楓の話をしたし私も会ってみたいも思っていた。
私が、彼女と初めて会ったのは、高校2年の冬。那奈と会う時に、楓を紹介された。最初は、壁を作る彼女に困っていた。仲介者として、那奈がいつも入ってくれた。最初の1.2回は、打ち解けることは難しかったが、高校3年の4月頃。那奈が入院する1週間前に二人でも少しは話せるようになってきたのだ。それでも、サシで何時間も話せるかと言ったらNOだ。なんであんなに心の壁が分厚いのだろうか?
4月末になると、那奈が入院して、周りにいた楓や美桜たちは混乱することになった。私もそこから、ほとんど連絡をとれていなかった。ホントは、連絡をとって話したかったけど、、、。あれから、私は、長野の人たちと連絡することはな少なくなった。だからこそ、今回のを気に再会したくなったのかもしれない。
楓からの返信は、いいよの一言だった。返信には1日を要したが、たしかに、彼女の覚悟は、十分に伝わった。私の中では、彼女が来る勝算があった。本来なら、彼女は那奈しかいないから、くる可能性は低かった。ただ、彼女の中には、私たちの中で会いたい人物がいた。それは、尚也だった。テレビ画面から、女子生徒の友だちは男子生徒に声をかけた。




